千曲市議会 2022-06-15
06月15日-04号
◆17番(荻原光太郎君) そのように技術を提供してくれる側、それからしようとする側、いいマッチングの機会ですよね。そういったところでどんどん情報を取りに行って、先進事例を取り入れていただきたい。 何か失敗を恐れずにどんどんやられて、初日にどなたかおっしゃいましたけれども、そういう感覚で進めていただきたいんですけれども、こういったことはやっぱり理事者側からも、副市長はCIO、最高責任者ということですので、その辺のお考えをお聞かせください。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 大内副市長。 〔副市長 大内保彦君 登壇〕
◎副市長(大内保彦君) ICT、DX関係の推進について御質問を頂いたところでございます。 これにつきまして、前段のその推進本部の関係なんですが、このほうの役割というのが、先ほど部長申し上げたとおり、どちらかというと進捗の管理ですとか、
セキュリティーの関係とか、こう言っては何ですがちょっと型通りというか、そういう型にはまったほうの嫌いがあります。 もう一つ、その辺を踏まえまして
企画調整会議を立ち上げました。それはどういうことかというと、そういうちょっと堅い会議のほかに、実務者を集めてもっと実務的な内容、ざっくばらんに市役所に何ができるのか、どうやったらいいというようなことを協議頂くということで、例えば課長、係長クラス、特にやっている人たちの意見を戦わせていただきたいということで、立ち上げたところでございまして、その辺のところで先ほど議員さんおっしゃったとおり、前向きな討論をしていきたいと思っております。 それから、御存じのとおり今年からDX推進室ということで、1つの専門の部署を設けまして、市でやっていきたいと考えておるところでございます。 このDXというのが、私もちょっと疎いのであれなんですが、非常に変化が激しいということで、もう新しいのが出てきたと思うと、少したつとまた次のが出てくるというようなこともありますんで、その辺のスピード感というのも確かに必要なんですが、どこを本筋として見極めるか、その辺も非常に大切ですので、しっかり調整会議の中でも協議頂きたいと思っております。 それから、委託の関係も先ほど質問頂いたんですが、確かに職員の中では、ちょっと負担になるところもございますので、もうこれはちょっと職員に無理だとか、どうしてもということになれば、そういった専門の方を頼むということも手段ということで、実は昨年度ですか、予算も少し盛りまして、もしあれならこれを使ってやってくださいという考えでいたんですが、結果的にはそれを使わずにやったんですけど、そういったことも当然市では考えておりまして、外部の力も大切なことだと考えております。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君)
情報技術職員の方たちだけでなくて、いろんな職員の皆さんのアイデアですとか、そういった情報をつかむことができると思うんですよね。だから、そういった前向きなアイデアがあったらどんどん取り入れていただいて、
市民サービスの向上はもちろんですけども、職員の皆さんたちの負担の軽減にもなることですから、その辺はしっかりと前向きに進めていただきたいと思います。 では、次にまいります。 先進事例に学ぶものはないかということで、他市では民間のシステムやアプリを活用した先進事例が見受けられます。本市でも、取り入れられるものは導入すべきと考えます。 例を挙げます。伊那市では
モバイルクリニックに加え、路線バスをマルチユース化した
モバイル市役所「も一ば」が運用されております。市役所を訪れるのが困難な高齢者らを支援するために、サービスの出前を行っております。 昼間のバス利用率が低下しているため、MONETという会社と
NTT東日本が受託をして、バスの中にコンシェルジュ、支援員が同乗してサービスを行っているということであります。 オンラインで市役所の担当者と結び、相談業務、申請業務、マイナンバーカードの申請、あるいは証明書の発行、さらには移動期日前投票所、そして災害時には前線基地となって市の対策本部とつなぐ役割をするそうであります。 こういった発想は、いろんな課にまたがったものを結びつけるような、こういったことをしていらっしゃるところもあります。 そして2点目ですけれども、先進的なシステムやアプリの情報収集、導入をどのように進めていきますか。以前から提案をしております
デジタルクーポンは検討されておりますでしょうか、伺います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。
栗原企画政策部長。 〔
企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎
企画政策部長(栗原力君) 続きまして、先進事例に学ぶものはないかについての1点目、伊那市で路線バスを活用した
モバイル市役所のサービスを千曲市で導入する考えはないかとのお尋ねでございますが、伊那市では、先月から始めました
モバイル市役所につきましては、千曲市の面積の約5.6倍に当たる667.93平方キロメートルという広大な市域に集落が点在する伊那市の事例から生まれたものであると認識しております。 千曲市は伊那市に比べ、コンパクトな都市でありますので、直ちに必要な事業であるとは考えておりませんが、今後は費用対効果や伊那市の状況等を参考にして検討してまいりたいと思います。 次に、2点目の先進的なシステムやアプリの情報収集、導入をどのように進めるかとのお尋ねでありますが、令和2年に長野県
先端技術活用推進協議会が発足し、県内全市町村に県、広域連合等を含めた89団体が参加しております。 最新情報に触れ、ワーキンググループに参加して懸案の課題についての議論をする中で、希望するシステム等の共同調達を行うなど、全県下が協力して自治体DXや
スマート自治体の推進を行っております。 今後も、この協議会への参加を通して、千曲市のICT活用やDX推進に関する知見を深め、千曲市に合ったシステム等の導入ができるよう努めてまいります。 続きまして、
デジタルクーポンの検討についてでございますが、今月11日から第2弾推し
店プラチナチケットの取扱店での販売、利用を開始しておりますが、紙チケットの管理や申請書類の作成、提出など、事業者の事務が煩雑となってしまう一面もあります。 市では、ITに不慣れな事業者もあることから、段階的に事業者のデジタル化を進めていきたいと考えております。今後実施予定の市の
経済対策事業からは、
デジタルクーポンの活用も含め、事業者の利便性がデジタル化によって、これまでよりも一歩進むよう検討してまいります。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) 確かに、伊那市の場合には非常に広大な面積でありまして、やはり伊那谷というだけあって、森林が大半を占めているという話を聞いております。しかし、そこではやはり必要に迫られて
モバイルクリニック、医療ですね、それからドローンによって生活用品を運搬しているというニュースもありました。こういったことで、やっぱり必要があるところでいろいろなアイデアが出てくる、そういったことをやはり千曲市で一体何が必要なのかも念頭に入れていただいて、取り入れられるものはしっかりと取り入れていただきたいと思っております。
キャッシュレスの関係です。
デジタルクーポン、これは
チケットQRというシステムがあって、上田市で昨年の12月から今年の3月まで
キャッシュレスの決済を
チケットQRのように決済がされました。 小諸市では、本年の6月1日から7月31日までこのシステムを使うということです。やはり高齢者のそのお店のマスター、あるいは奥さん、おかみさんなどがちょっとネックになろうかと思いますけれども、調理をしたりサービスをしている最中に、御会計といって手を取られてしまう、あるいは精算の申請が煩雑だという声も聞かれます。 ですから、スマホ決済ですと、お客さんが金額を打ち込んで見せるだけで済んでしまうんですね。店側との精算も済んでしまう。それから、どんなお客さんが使っていらっしゃるかも情報として管理できる。 あるいは、地域通貨として千曲市だけで使える金額をあらかじめチャージして、この地域内循環に寄与していただくいい面がたくさんあるんですね。 ですから、メリットとデメリットを比較していただいて、取り入れていただける点はしっかり取り入れていただくように考えておりますが、もう二、三年すれば皆さんこれ慣れてくるのではないですかね。その辺いかがでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 栗原部長。 〔
企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎
企画政策部長(栗原力君) 取り入れられるものは取り入れていって、二、三年で事業者も慣れてくるのではないかということでございますが、先ほども申し上げましたが、事業者はすぐにというわけにはいかないと思います。ITに不慣れな事業者もありますし、利用者についても高齢者など不慣れな方がいらっしゃいますので、すぐにというわけにはいきませんが、研究を重ねる中でなるべく進めていきたいと思います。 ICTを活用した地域通貨につきましては、商工団体や金融機関といった地域経済を熟知し、高い専門性がある団体が母体となり、市内事業者や行政などが実施組織を構成して進めていくことが基本となると思います。 課題としては、通貨の地域内循環をどう進めるか、
ボランティアポイントや
健康活動ポイントといった、そういう交換機能をどのように取り組んでいくかということが課題になってくると思いますが、いろいろ研究を進めながら地域通貨についても検討していきたいと考えております。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) 事業者側には商工会議所ですとか、商工会を通じて講習会をしていただいたり、使うお客さんの立場になってみますと、その使えるお店で協力店というのがあって、そこで使い方を教えてくれるそうなんですね。ですから、そういったことで一つ一つ壁を取り除いて、しっかりこの辺も進めていただきたいと思います。 では、次に参ります。 大項目の2です。
ウィズコロナ時代の新しい生活様式について。 イベントの開催、会食自粛の緩和などについて伺います。 新型コロナの感染者数が減少傾向となり、諏訪地方の御柱祭や善光寺御開帳などが
感染予防対策を徹底して開催となりました。先日は長野市の祇園祭も善光寺御開帳に合わせて日程を前倒しして開催されております。また、各種団体の総会シーズンとなり、懇親会も行われ始めました。 そこで1つとして、県の大
規模イベント等の開催に伴う事前相談は、1,000人以下のイベントは不要とありますけれども、市の基準も同様でよろしいでしょうか。ほかに留意する点などについても、広報をどのように行っているか伺います。 2点目、市の
ホームページで、市長は4月に3回
感染拡大防止のメッセージを掲載されましたが、
社会経済活動の維持も大切であります。感染者数が大分減少してきておりますので、会食自粛の緩和といいますか、「経済活動に市民の皆さんも御協力ください」といったことをメッセージとして表明してはいかがでしょうか、伺います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。
荒川保健予防担当部長。 〔
保健予防担当部長 荒川愛子君 登壇〕
◎
保健予防担当部長(荒川愛子君) イベントの開催、会食自粛の緩和などについてでございます。 まず1点目ですが、
イベント開催の目安等につきましては、県の開催基準を市として遵守しております。県の開催基準では、参加人数が5,000人を超え、かつ収容率50%の
イベント開催を県内で計画している場合には、飛沫の抑制や手洗い、手指・施設の消毒等の感染防止策を定めた感染防止安全計画を県に提出していただくようお願いしております。 この情報につきましては、市でも大切なお知らせとして
ホームページ等で周知しております。 次に、会食自粛の緩和を表明してはいかがかにつきましてですが、市では5月23日、県の医療警報解除を受けまして、信州版“新たな会食”のすゝめと、信州版新たな旅のすゝめ等の情報を、
ホームページまたツイッターで周知させていただいております。 会食についてですが、人数や時間の制限はありませんが、全ての人に安心して飲食を楽しんでいただけるよう、信州版“新たな会食”のすゝめのポイントとして、人と人の距離の確保と飛沫を飛ばさないためのマスク会食、黙食についてお願いしております。 また、
感染拡大防止については、長野県新型コロナウイルス感染症対応方針がございますが、それに基づき、それぞれ自ら取り組んでいただくとともに、企業団体、事業者等にも周知を図り、
社会経済活動を行うため、めり張りある行動をお願いしておるところでございます。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) イベントの開催基準は長野県のものに沿っていらっしゃるということですけれども、市の
ホームページを見たときに、ぱっと目につくようなところに掲載できないですかね。新着情報の一覧を見て、あるいはツイッターやフェイスブックを見てスクロールしていかないと出てこない。 フェイスブック、ツイッターなどは
ホームページの、トップページの一番下のほうにあるわけですよね。ですから、もう少し分かりやすい、目につくところに掲載できないかということが1つあります。その点いかがでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。
北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君)
ホームページのことなので、私のほうから答弁をさせていただきます。 今議員のほうから御提案頂いたことについては、しっかりと対応して見やすい
ホームページづくりに努めてまいります。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) 市長、4月14日に県内最多の868人感染者が出て、市長のメッセージが4月11日と、4月17日には動画のユーチューブでメッセージを発せられましたね。その後、28日、この4月に3回このメッセージを出されているんですけども、もうここで大分感染状況が収まってきたので、皆さんもう少し経済活動に御協力頂いて、会食をしたり、もう再開しても大丈夫ですよと、そういったメッセージを発したほうがいいと思うんですが、いかがですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 4月のメッセージにつきましては、連日2桁の感染者数が確認される中で、市民の皆様に注意換気を呼びかけたということでございます。 その中でも、
社会経済活動の両立については、全く触れていないわけではなかったように記憶していますけれども、いずれにしましてもこういった感染状況が落ち着きを見せている中で、今までと同じただ自粛をしてということではないということは、県の先ほど部長からの答弁もありました。新しい会食のすゝめということで県が発表しているものに基づいて、市としては
ホームページ等でそうした内容に基づく市長名のメッセージを出していくということは、考えております。 ただ、会食の自粛を解除というのは、もう既に事実上解除されているといいますか、皆さん結構まちに出ていらっしゃいますので、そのあたりを呼びかけるというのも、ちょっと表現としてどうなのか、また考える余地がありますので、検討していきたいと思います。いずれにしても県のガイドライン、その新たな信州版会食のすゝめを周知することは努めていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) “新たな会食”のすゝめ、“新たな旅”のすゝめですか、そこには一番上に阿部知事の名前が入っていますよね。それでいいのかっていうと、市長としてもやはり何らかのメッセージを出すことが必要ではないかと思っております。 いつも県に倣えっていうことも大事なんですけども、市としても市長としても、やはり率先して市の職員の皆さんも経済活動にどんどん協力していただきたいと思いますけども、もう一度お願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 補足ですけども、先ほどちょっと私言葉が足りなくて誤解を与えてしまったかもしれませんが、その県の出している信州版会食のすゝめは遵守していただかなければいけないと思っておりますが、それに沿った内容のもので、市長名のメッセージをすることを今検討しているという意味でございます。 基本的に感染症対策については、千曲市は自前で保健所を設置しておりませんので、基本的には県のそうしたガイドラインですとか、方針に従ってこれまでもコロナの本部会議でも対策を取ってまいりました。 市の実情に応じて、多少その変える部分もありますので、そこはまた庁内で検討して、どこまで会食を自粛しないで、どんどん会食してくださいと呼びかけるかどうかは、なかなか私もちょっと直近でいろいろありましたので、すぐに呼びかけにくいというのは、御理解頂きたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) 5月23日には、信州千曲観光局の総会があって懇親会がありました。6月2日には、旅館組合連合会の総会もあって、会食を行いました。やはり事業者にとっては、それ自粛してしまうと自分たちの首を締めるようなことになるという考えで、懇親会をやったということなんですね。 飲食店の皆さんも、まだまだお客さんが戻ってきてないです。10時頃になると、もう店を閉めてしまう。温泉街も真っ暗になってしまうような状況ですけども、できるだけ市民の皆さんにも、そういった会食の感染防止を徹底した上で、経済活動に協力をしていただきたい気持ちでおります。 では、次に参ります。 善光寺御開帳後の観光施策が必要だということであります。 3年ぶりに行動制限がないゴールデンウイークに続き、コロナ感染の減少傾向により善光寺御開帳の恩恵で6月まで当地はにぎわいを見せております。4月3日に開幕した善光寺御開帳は6月29日の閉幕までちょうどあと2週間となりました。 これまでの開催年は、閉幕後の落ち込みが顕著でありました。ちくま割が現在7月まで実施されており、今定例会では補正予算で観光需要喚起支援事業に再度6,000万円が盛られています。 そこで、GoToトラベルの再開が不透明でありますが、ちくま割第2弾はいつ始めるのでしょうか。 2点目として、県民割が延長となった場合、東京、千葉、埼玉の最大マーケットを対象地域とするよう、他の首長とともに国や県に要望する考えはないでしょうか、伺います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。 〔経済部長 小林千春君 登壇〕
◎経済部長(小林千春君) 善光寺御開帳後の観光施策が必要だについてでありますが、今回の補正予算の要求に係る月の都ちくま割の開始時期についてでございますが、ここに来て観光への明るい兆しも見えつつありますが、いまだコロナ禍を抜け切らない情勢下にあるものと見ています。 このような中、事業主体であります一般社団法人信州千曲観光局によると、今年4月から実施しているちくま割も好評を得ており、宿泊割引の割当て分を既に消化している旅館やホテルも出ているとの情報を受けています。 このため、現行のちくま割の補充を含めまして、本議会での補正予算の議決を頂ければ7月より対応できるよう現在調整していきたい考えています。 次に、信州割スペシャル、いわゆる県民割が延長となった場合の対象地域に係る件ですが、議員さんのおっしゃるとおり、当地域にとりまして、東京を中心とした首都圏は最大のマーケットであると認識しております。 このため、感染拡大の防止を前提としつつではありますが、国、県の動向を見ながら、関係諸団体との連携を図りながら国、県への要望を含め対応を検討してまいります。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) ちくま割のシステムについては、もう出来上がっているので、やろうと思えばすぐにできますよね。ですから、部長おっしゃったように、もう既に消化して手元にない旅館もたくさんあるようですので、これで信州割スペシャルが6月をもって一応終了の予定ではあります。 ですから、いつもおっしゃるその隙間を埋める施策ということで、ぜひとも7月の当初からこの議会で議決を見たらすぐにやっていただけるように、皆さん願っておりますから、よろしくお願いしたいと思います。 それから、国や県へのその要望の仕方ですけども、どんなやり方がありますかね。関係団体と一緒に陳情・要望に行くというようなことは考えていらっしゃいますか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林部長。 〔経済部長 小林千春君 登壇〕
◎経済部長(小林千春君) ちくま割につきましては、市長からも切れ目のない支援ということを仰せつかっておりますので、遅れることのないように努めてまいりたいと思います。 それから、もう一点の国、県に対する要望活動につきましては、温泉協会の総会とか、いろんな協会での総会がここのところ開かれておりますので、その場を借りて会長さん、その他の人にその声を伝えている次第であります。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) 小林部長、温泉協会とはどういう団体ですかね。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林部長。 〔経済部長 小林千春君 登壇〕
◎経済部長(小林千春君) 温泉協会は、長野県の温泉地の人たちが入っているもので、先日も諏訪湖周辺で開かれましたので、その際に千曲市からも今度会長さんになられる方もいらっしゃいますので、そういった形で生の声を国、県にまず事務レベルで伝えるという活動をしている次第です。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) 温泉協会は源泉を持っているところとか、使っている旅館ですとか、そういったところですので、あまりそういうところではなじまないのではないかなと思います。もう少し知事部局ですとか、そういったほうに要望するべきだと思います。お願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 先ほどの部長の答弁の趣旨を私なりに考えますと、まずはそういう業界の方を一丸となって、国や県に要望する。その下ごしらえをしっかりしようという趣旨に捉えました。 それはそれで非常に大切なことだと思います。 私が考えておりますのが、今のような御提案を地元の旅館組合の皆さん、観光局の皆さんなどで例えば千曲市として要望活動をするといったことは念頭に置いています。 ちなみに、これはそれこそ要望書とかいうものではなくて、直接口頭でお話ししただけの要望といいますか、雑談の中で、実は先般阿部知事と直接お話しする機会がありまして、そのとき簡単に特に東京を中心としたエリアからの誘客に県民割を拡大できるようにお願いしたいということは、お伝えしました。 問題意識は持っていらっしゃったようですので、市長会等を通じて県にも要望していきたいと考えております。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) ゴールデンウイーク中は、信州割スペシャルが一応提出されましたけれども、東京や千葉、神奈川のお客さんも割引がなくても、どんどん見えていました。ですから、これが割引が適用になれば、一番の今までのこの長野県のマーケット、巨大なマーケットが動き出す可能性がありますので、しっかりその辺を要望していただきたいと思います。 それでは、大項目の3に参ります。 総合運動公園の整備について、基本構想の策定について伺います。 基本構想策定協議会での意見と市民アンケートでは相違が見られるという点であります。 1点目、令和3年3月策定の戸倉体育館周辺活用方針の検討には、戸倉体育館アリーナ収容5,000人規模との記載があります。それに対して協議会・部会では、更埴体育館(ことぶきアリーナ)はプロスポーツのために建設をされた。戸倉体育館は市民の利用を優先してほしい。こういう事実があります。 そして、市民アンケートでは、プロバスケットB1基準を希望するということがあります。 6月7日の新聞報道では、信州ブレイブウォリアーズが長野市と連携推進するとありました。これで今後の協議会での議論にどのような影響があり、どのように加味されていくのか伺います。 2点目として、初期の市民球場を含む総合運動公園建設の要望が尊重されているのか伺います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。 〔教育部長 島田栄一君 登壇〕
◎教育部長(島田栄一君) 基本構想の策定についてお答えいたします。 1点目の長野市とプロスポーツチームのいわゆる連携推進ビジョンについて、今後の協議会での議論に加味していくのかという点でございます。 御承知のとおり、千曲市総合運動公園基本構想の策定に当たりましては、総合運動公園基本構想策定協識会を設置いたしまして、現在協議を進めていただいております。 また、今後の施設の整備方針、そして方向性を検討するため、スポーツ施設を利用する皆様に対するアンケートですとか、市民皆様に対するアンケートなどを実施してまいりました。 策定協識会での議論並びに市民アンケートでは、「新たに体育館を建設した際には、プロスポーツの公式戦に対応したアリーナを」との御意見や、「プロスポーツよりも市民利用を優先すべき」との御意見など、識員御指摘のとおり様々な御意見が寄せられております。 また、ただいま議員からは、長野市の取組について触れられましたが、現在策定協議会において、市民アンケートや先進地の視察などを踏まえ、基本構想の策定に向けまして協議を進めていただいているところでございます。 市といたしましては、引き続き策定協議会での議論を踏まえ、しっかりと基本構想をまとめていきたいと考えております。 2点目の市民球場を含む総合運動公園建設の要望が尊重されるのかについてでございます。 市民球場建設につきましては、平成17年に千曲市に野球場を含む総合運動公園の建設を求める要望書が提出されたことから始まりまして、長きにわたり建設要望を頂いている経緯については、十分承知しております。 繰り返しになりますが、千曲市総合運動公園基本構想は、現在、今年度末を目標に策定を進めている状況でございます。市議会をはじめ、できるだけ多くの市民の皆様からの意見や、過去の要望等も尊重しつつ、スポーツをする・見る・支えるスポーツの振興と施設の整備が図れるよう、施設の種類とおおむねの規模感、また大まかな配置を検討頂きまして、今後の基本計画につながる土台としての基本構想をまとめていきたいと考えております。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) 新聞報道では、観客数ですとか売上げの目標などが掲載されておりましたけれども、これが今後の戸倉体育館の建て替え、あるいは総合運動公園の規模に影響してくると思うんですけれども、このようなお話は市長のところに挨拶というか、報告というか、そういったものはあったんでしょうか。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員、どこからの報告かということを具体的に、ブレイブウォリアーズなのかとかどうか。
◆17番(荻原光太郎君) ブレイブウォリアーズ側からということです。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 先般、ブレイブウォリアーズの運営会社の方とお話をする機会がありました。この公開の場ではお話しできない内容も含んでおりますので、全てお伝えできませんけれども、その中で新しいB1の基準に必要なその施設の要件ですとか、会社の財務の要件、そういったものは伺って承知をしているところです。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) そうすると、ウォリアーズが誕生するときに、千曲市が尽力をして生みの親とも言える存在でありますけれども、これで試合数が千曲市では、ことぶきアリーナでは試合数が本当に減ってきてしまっている。それから、長野市と今連携をするということになって、観客数を増やす必要があるように読めたんですけれども、そうすると、規模的にますます千曲市から離れて行ってしまうのではないかという懸念があります。 そのときに、今構想の段階でB1基準の体育館が欲しいという方たち、それから、市民のためのものであっていい、そんなに大きな規模ではなくてもいい、こういう意見がこれからせめぎ合いになってくると思うんですけれども、そういったときに構想の段階では、まだそんな細かいところまでは触れられないかもしれませんけれども、今後基本計画になったときに、これが大きな課題になってこようかと思うんですが、今後協議会の中でそれをどのように受け止めていくのか、委員の皆さんたちが考えることでしょうけども、市としてある程度の情報は渡すべきかと思うんですが、いかがでしょう。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田部長。 〔教育部長 島田栄一君 登壇〕
◎教育部長(島田栄一君) 再質問にお答えいたします。 先ほど申しましたように、この基本構想の策定の段階でおきましては、施設の種類ですとか、おおむねの規模感、また大まかな配置というものについて検討頂くことになっております。そして、それをまとめていくということでございます。 実現性含めてのことについては基本計画の段階に移るかと思います。 そしてなお、私をはじめ建設部長が策定協議会の委員となっておるわけでございまして、そういった情報をどうするかということについては、事務局の都市計画課をはじめスポーツ振興課もそうなんですけれども、そういった中でこういった情報についてどうしていくかについては、この場では私もまだ委員という立場もありますので、言及できないということでございます。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) 委員の皆さんの中からそういう声が出て議論になるという形が理想といいますか、あるべき姿かと思います。当然、そういう話が出てこようかと思いますので、我々議会としても、構想の段階で、大きなものですから、これをどのように現実的なものにしていくか、議会としても研究などをしていく必要があるかと思います。 そして、それで最後の質問に移ります。 今後の事業の進め方についてであります。 この複数の課が関連する事業は、部局横断のプロジェクトチームにより進める考えはないでしょうか。 総合運動公園の整備には都市計画課、生活安全課、スポーツ振興課が関わっており、基本構想策定協議会幹事会を設置するとしておりますけれども、今後事業が進捗していく中で、責任と権限がある司令塔役が必要ではないでしょうか。また、相当な期間がかかることから、異動のない専従職員を置く考えはないでしょうか。 次に、市の実施計画では令和5年度基本計画作成、6年度建築関連整備設計、7年度河川敷舗装工事など、そして8年度には用地買収の事業費が予定されております。 河川敷舗装工事は、かわまちづくりの関連でしょうか。そして、かわまちづくり協議会も並行して発足、活動する必要があると考えますけれども、いかがでしょうか。また、8年度に予定されている用地買収はどの部分でしょうか、伺います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本建設部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 今後の事業の進め方についてでございます。 まず、異動のない専従職員を置く考えはないかでありますが、千曲市総合運動公園基本構想は、令和3年度より都市計画課、生活安全課、スポーツ振興課の3課におきまして基本構想の策定を進めております。 議員御指摘のとおり、構想を策定している総合運動公園は施設の種類や規模が大きいことが予想され、範囲も広範囲でありますので、それぞれの施設建設までには一定の時間を要します。御質問の専従職員の配置につきましては、今後の課題であると捉えております。 次に、実施計画予算構成にあります、かわまちづくり事業の関係でありますが、かわまちづくり事業は総合運動公園基本構想の中で、戸倉体育館周辺から白鳥園周辺までの千曲川右岸の河川敷の利活用を検討しております。 かわまちづくり事業は、河川や水辺の整備、利活用を目的とした河川の有効な空間形成と位置づけており、各市町村が進める水辺空間整備を国土交通省が支援する仕組みとなっております。 管轄します国土交通省千曲川河川事務所も、総合運動公園基本構想策定協議会の構成委員となっておりますので、協議を進め、おおむね令和6年度にかわまちづくり事業の申請手続に進められるよう調整しております。 また、申請に当たりましては、国、県、市町村、民間事業者、地域住民などで組織しますかわまちづくり推進協議会の設置も含め協議を行っております。 実施計画での河川敷舗装は、堤防上から河川敷への坂路等を想定するものでございまして、さらに具体的な部分については、今後の事業申請を行う際、千曲川河川事務所と協議が必要になるものと考えております。 また、令和8年度用地買収の記載につきましては、基本構想の中で戸倉体育館周辺へのアクセス道路整備として、都市計画道路千曲線延伸を想定する道路整備の費用を予定しております。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) 河川敷の舗装は、堤防上から河川敷に下りるその道だけということで、特にまだ河川敷の利活用についてのものではないということで理解してよろしいですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 現在、堤防上から河川敷に下りる坂路を想定しておるところでございますが、基本計画、実施設計を進める中で、併せてかわまちづくりの道路というものに使える部分があったら、そのように実施していきたいと考えております。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) 白鳥園と戸倉体育館周辺を河川敷で結ぶ構想なんですけれども、3つのエリアを一帯化して開発する、整備する考えと、できるところから手をつけていくという考えがあると思うんですけれども、今のところは三位一体でやる考え方でよろしいんですかね。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 湯本部長。 〔建設部長 湯本永一君 登壇〕
◎建設部長(湯本永一君) 今議員がおっしゃったとおり、3つの箇所を計画として位置づけて基本構想の策定を進めているわけでございますが、先ほどの答弁でも申し上げましたとおり、非常に長い期間を要する事業と認識しております。 その中で、どこから着手していくかということは、今度来年度行う予定でおります基本計画で大分それが明らかになってくるものと思いますけれども、今の考えとすれば、手のつけやすいところ、つけなければいけないところ、例えばアクセス道路は先行してやっていくべきではないかと考えております。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) 平成17年の要望からスタートっていうことがありましたけども、インターネットで検索しましたら、実は1市2町合併のときに新市建設計画、まちづくり計画ということで、もう既に平成12年ぐらいにまちづくり計画上がっていたんですね。 ですから、合併の前からもう総合運動公園を建設していくということが上げられておりましたから、それが千曲市になって総合計画になり、1次、2次、3次、このように受け継がれているものと承知をしているんです。 ですから、もうかなりの年数がたっているわけですね。ですから、専従職員を置いてプロジェクトチームをつくって、どんどん進めるべきだと思うんですが、最後に市長の思いをお伺いしたいと思います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 専従職員を置くかどうかは、今後の課題といたしまして、プロジェクトチーム的な形で既に課をまたいで会議を進めてきているところであります。 先ほどの建設部長の答弁に補足をさせていただきますと、実は別の予算のところで、白鳥園の芝生広場は、もう先行して整備するようにということは、私就任当初から指示をしているところでありまして、具体的に進めているところであります。そこも含めた総合運動公園一帯のエリアということであれば、もう既にできるところからやっているという御理解を頂ければと考えております。 いずれにしましても、もう長年にかけて期待をされている総合運動公園構想でありますので、少しでも早く全体像をお見せして、完成ができるようなことを真剣に取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) もう一つ大事なことを言い忘れておりまして、基本構想策定についてのポイントが5つあって、その一番最後に、総合運動公園の総合性を担保しつつも、千曲市ならではの魅力の創出、長野市や上田市にない特色というふうに、これがポイントの5つ目に記載されております。 やはりほかの運動公園を見ましても、温泉地、それから飲食店街、こういったものがすぐ間近にあるというのは珍しいのではないですかね。 ですから、温泉と健康、温泉とスポーツ、こういったことで今まで戸倉上山田地域では、「早く総合運動公園を実現してください」とずっと言い続けてきたわけですね。 それから、千曲市は本当に交通のアクセスが便利ですから、全国大会やいろんな会合をやっても、非常に集まりやすい。こういった2つの特性がありますので、しっかりその辺を実務の皆さん、それから理事者の皆さん頭に入れていただいて、早く実現していただくように進めていただきたい。もう一度お願いをいたします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 長野や上田にない特色を持つ、それが温泉を中心とした温泉街のすぐ近くであるということ。これは最大の武器だと思っておりますので、よく地域の強みを生かすということが言われますけれども、まさにその強みを生かしながら、先ほど議員御提案のとおり、温泉とスポーツですとか、そういったことをかけ合わせをうまくどうやったら地域にしかも好循環をもたらすかということを考えつつ、今構想を策定していると考えておりますので、ぜひとも皆さんと一緒になって、ベストな総合運動公園ができることを目指して頑張ってまいります。
○議長(和田英幸君)
荻原光太郎議員。 〔17番 荻原光太郎君 質問席〕
◆17番(荻原光太郎君) 以上で質問を終わります。
○議長(和田英幸君) ここで11時25分まで休憩いたします。 午前11時14分 休憩
---------------------------------------午前11時25分 開議
○議長(和田英幸君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 続いて、11番、飯島 孝議員。 〔11番 飯島 孝君 質問席〕
◆11番(飯島孝君) 議席番号11番、千風の会、飯島 孝でございます。 提出いたしました通告書に従いまして、順次質問をしてまいります。 まず、大項目1、宝である子供たちを守るために。 小項目1、ヤングケアラーについて。 このところ、頻繁に取り上げられているヤングケアラー、大人に代わって日常的に家事や家族の世話をしているヤングケアラーに関する厚生労働省の実態調査によれば、小学6年生の約15人に1人が、また中高生についての調査の結果の公表によれば、中学生が17人に1人、高校生が約24人に1人が世話をしている家族がいるとの回答をしております。 小学生を対象とした同調査は初めてであります。小学生ケアラーは、遅刻や早退が多いと学校生活や健康状態に影響があるとの傾向も明らかになっております。児童が自分の置かれている状況や家族を世話する大変さを十分に自覚していないケースが懸念されます。 厚生労働省の担当は、積極的に支援を働きかける等、きめ細かいサポートが必要だとしています。小学生ケアラーが世話をしている家族は、兄弟が最も多く、その兄弟の状況は幼い人で占めております。それ以外の人は障害や病気などであります。 世話をしている家族は、ほかに母、父、祖母、祖父の順になっています。世話の内容は、見守り、家事、兄弟の世話や送り迎えをほぼ毎日しています。 学校の遅刻や早退については世話をしていない人より、いずれも2倍前後の高い状況にあります。誰かに相談したことがあるのは17.3%であり、自由な記述では、とてもかわいそうな内容です。自由に使える時間が欲しい。勉強を教えてほしい。泣きたくなる。助けてほしい。制服や靴を買うお金がない。お母さんが具合が悪くても病院に行けないなど、小さなケアラーたちの懸命の訴えが記されていました。一刻も早く支援の手を差し伸べなくてはならない。家庭の事情を話すのをためらう気持ちもあるだろう。周りの大人が気づき、SOSを見逃さないことが大切であります。 それで、子供たちと毎日接する学校、先生方の役割は非常に重いものがあるような気がしてしょうがありません。 そこで、質問ですが、そんな子供たちの、1つ、把握をどのようにしておられるのか、2つ、取組をどのようにしていかれるのですか。3つ、支援をどのようにしていかれるのか、その3点についてお伺いをします。よろしくお願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) ヤングケアラーについてでございます。 昨年、市の教育委員会で行った各学校で把握しているヤングケアラーと思われる児童生徒がどの程度いるのか、聞き取り調査をいたしました。確定的な数値ではございませんが、ヤングケアラーに相当するのではないかと思われる生徒が数名いることが分かりました。 各学校では、児童生徒の学校生活や、健康状態などから家庭での生活状況が心配であると感じられる児童生徒の様子を日常的に見守るとともに、スクールソーシャルワーカーや関係機関と連携して把握するように努めております。 取組については、県のアンケート調査でも自分の今の状況について話を聞いてほしいという回答が多かったことを踏まえ、いつでも気軽に相談できるように、担任をはじめ校長、教頭、養護教諭を中心に相談体制を整えております。 さらに、中学校区ごとにスクールカウンセラー4名を配置し、相談に当たっております。 また、県では「ひとりで悩まないで」をスローガンに、子供人権110番、24時間子供SOSダイヤルなど、様々な相談窓口を設置しております。 ヤングケアラーというのは、先ほど議員も御指摘のとおり、子供たちもあまり自覚してないと考えられ、比較的新しい概念だと認識しております。 今後も児童生徒、保護者への啓発を図るとともに、学校においてヤングケアラーと思われる児童生徒を把握した場合には、適切な関係機関につなぐことができるようにしてまいりたいと考えております。
○議長(和田英幸君) 飯島 孝議員。 〔11番 飯島 孝君 質問席〕
◆11番(飯島孝君) 今後も先ほど教育長さんからお話のあるとおり、今後も児童生徒や保護者に啓発を図っていただくとともに、学校においてヤングケアラーと思われる児童生徒をしっかりと把握していただいて、対応を適切な関係機関につなぐことができるようにしていただきたいと思います。先生方も非常にお忙しい中ではあるんですけれども、やっぱりこのまま、余計なことと言ってはいけないんですけど、教育のほかに必要なことではないかなと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。 それから、先ほど6点ほど、悲壮な、洋服を買うお金がないとか、お母さんの具合が悪くても診てもらえないとか、そういうことがないように、とにかく早い対応をお願いできればと思います。 小項目の2へ移ります。通学路の整備について。 この件につきましては、昨日、川嶋議員から行っているので、ダブっている面がいくつかあろうかと思いますが、よろしくお願いをしたいと思います。 厚生労働省は、新型コロナウイルス禍に見舞われた2020年の人口動態統計によると、出生数は過去最少であり、死亡数は11年ぶりに減少したものの減少傾向に歯止めがかからない、そんな少子化状況に輪をかけての、昨年の6月の千葉での下校途中での小学生5人が死傷した事故。事故を受けた通学路の緊急点検で、長野県内では2,340か所もの危険箇所が報告されております。 進んだのは学校、通学路の変更や交通安全指導などのソフト対策が中心であります。なかなか用地買収や関係者の合意の必要な道路改修などの抜本的な対策をどう進めるのかが、依然として課題になっております。 危険箇所が100か所だった長野市は、昨年末までに29か所でソフト対策を中心に実施しております。また、歩道がない道路脇をカラー塗装するグリーンベルトや交差点への車止めホール設置なども決めたが、歩道新設などには用地買収が難しくて、すぐに対策ができない道も多いとの状況にあります。 また、伊那市においては、対策が必要な危険箇所は172か所のうち98か所が市道。市は8か所でグリーンベルト整備やポール設置等を実施し、2022年には34か所を予定するとの計画であります。 また、松本市は170か所の危険箇所があり、32か所で対策が実施されました。 佐久市では、危険箇所67か所のうち29か所が対策が実施され、ガードレール設置やグリーンベルト整備が本年度中に完了の予定ということであります。そして、22年度には、37か所での対策を施すとのことであります。 今、他市の状況についてお話を申し上げました。 これで、質問に変えさせていただきます。 1として、当市ではどんな対応をしておいでになるのか。 2つ目、その進捗状況はどうなのか。 3つ目、今後の整備計画についての取組等について、3点についてお伺いをいたします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。 〔教育部長 島田栄一君 登壇〕
◎教育部長(島田栄一君) 通学路の整備について御質問をいただきました。 市教育委員会では、千葉県八街市の事故に伴う国からの要請に基づきまして、昨年の9月16日と21日の両日にわたり通学路の危険箇所13か所について関係機関と合同点検を実施いたしました。 点検の結果、市が管理いたします市道について、カラー舗装ですとか路面表示などの対策が必要とされた箇所については、昨年度中に補正予算で対策を講じまして、通行車両の速度抑制や歩行者の視認性向上を図ってきたところでございます。 なお、継続的な対策として必要な箇所につきましては、通学路交通安全プログラムというのがございます。この通学路交通安全プログラムの中に組み入れておりますので、引き続き建設事務所や警察署など、関係機関と連携しながら進捗管理を行うとともに、児童生徒の安全確保に努めてまいります。
○議長(和田英幸君) 飯島 孝議員。 〔11番 飯島 孝君 質問席〕
◆11番(飯島孝君) 各種それぞれ対応しておりますが、当市も早い対応をし、子供たちを危険から一刻も早く守っていただきたい。 それから、気のついたことなんですが、グリーンベルトが風化して、見にくくなっているところがあります。これも早めの対応をしていただければと思います。 大項目2、住み続けてもらうための情報の発信について。 小項目1、一人一人の住民に向けた情報発信の在り方について。 本市から住民の方へ情報を発信するには、
ホームページやユーチューブなどが活用されています。しかし、これらは住民全ての方に向けた、言うなれば掲示板のような伝達で、必要な情報は自分から取りに行くというイメージです。 さらに進んだ、個人ごとに必要なサービスを提供している自治体もあるとのことであります。 例えば、窓口に出向く必要のあった申請や届出などの手続をパソコンやスマートフォンでするサービスを行うものや、各種手当の受給や健康診査などの利用について、住民の方自ら検索や問い合わせを行う負担を軽減するための、自治体が保有する住民情報を活用して、各制度の受給対象者となる可能性のある方に対し、メッセージアプリにより個別にお知らせすることで、受給漏れの防止を図るサービスを提供するものなどがあります。 私の古い記憶によれば、受給できる者が申請しなければ受給できない、つまり受給漏れになってしまうということの思いが記憶としてあります。確かに、市民一人一人の情報を把握して知らせる労力はとても大変でありますが、これからはAIの時代ですので、可能ではないでしょうか。一人一人の個人に対しての情報発信や各種申請が自宅などでできることは、行政としても理想ではないでしょうか。 しかし、これらの導入には当然のことながら費用や専門知識を持つ人材が必要であります。最小の経費で最大の効果を得るには、業務のさらなる電子化、オンライン化を検討すべき課題です。これを合わせて検討を行えば、職員の方も取扱いに苦慮することなく、費用も独立して導入するより安くなるのではないでしょうか。 では、質問として、1つ、情報発信の在り方について。 2つ、住民個人に向けた情報発信などの導入についてのお考えをお伺いいたします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。
北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 一人一人の住民に向けた情報発信の在り方についてでありますが、市の施策や事業、各種制度等の情報発信につきましては、市報、
ホームページを中核にSNS、ケーブルテレビ、新聞などの媒体を通じて広く市民の皆様に情報を発信しております。 市民一人一人への情報発信といたしましては、各種制度の対象者に対して個別に御案内通知や申請書を送付して対応しているところでございます。 お尋ねの、情報発信の在り方、またメッセージアプリ等の情報発信技術の導入については、先ほど
企画政策部長が答弁した令和3年度に策定した
ICT活用ビジョンDX推進
アクションプランに着実に取り組んでいく中で、デジタル技術の活用による利用者中心の行政サービスの提供、また行政事務の効率化と併せて研究をしてまいります。
○議長(和田英幸君) 飯島 孝議員。 〔11番 飯島 孝君 質問席〕
◆11番(飯島孝君) 小項目2の、新卒者就業支援策について。 雇用情勢は全国的には売り手市場と言われる状況ですが、地元の将来性のある中小企業では、若手人材の獲得に苦戦するという状況が起きていると聞きます。 新聞報道によれば、世界経済が好調であることから、大手企業が人材獲得に力を入れていることも影響していると思われます。未来を担う新卒者に対し、我が市にしかない地域に密着した企業のすばらしい就職情報をできる限り発信すべきではないでしょうか。 新卒者に対する就業支援について、本市としてどう取り組んでいかれるのか。また就職内定率のほかに定着率も同時に検討しなければならない指標と思われます。就職しても数年で退職となっては、この問題の根本的な解決は永遠にできません。定着率が高いということは、良い職場、良い環境があるということであり、同時に市外に行くことがなく、ずっと市に残り、頑張っている若者にも大きなメリットがあります。 そこで、質問です。1つめ、就業支援について、本市としてどう取り組んでいかれるのか。 2つめ、定着率についてどのようにお考えか、この2点についてお伺いいたします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。 〔経済部長 小林千春君 登壇〕
◎経済部長(小林千春君) 新卒者の就業支援策についてでありますが、長期化するコロナ禍、多くの業界が直面する原油・原材料高、働き手不足、事業継承など、起業を巡る環境は厳しさを増しています。 その中で、長野県中小企業団体中央会が毎年実施している中小企業労働事業実態調査の直近の調査結果でも、約半数の企業が人手不足を経営上の障害としており、最も高い順位となっております。 産業人材の確保、雇用につきましては、企業が求職者を直接雇用することになっていますので、行政の関与は限定的ではあります。 市としましては、長野地域、東信州といった広域的な取組の中で地域の魅力を発信し続けるとともに、就職面接会や企業説明会、個別のマッチングなどの機会を設けております。 議員がおっしゃるとおり、市内には多彩ですばらしい企業が数多くあります。企業の皆様とも協力して新卒者のみならず就職を希望する皆さんに、まずは市内の企業を知っていただくことから始め、企業が求める人材確保を図ってまいります。 定着率につきましては、市では把握しておりませんが、定着につながる働きやすい制度、昨日の田中議員の質問にもありました育児休暇やあるいはハラスメント防止といった制度について、国や県と一緒に進めていければと考えています。 また、企業が持続可能な経営をしていただくためには、人材確保のほかさまざまな環境整備が必要であると考えています。その施策については、第三次千曲市総合計画の第4章千曲市の特色を磨き上げ、にぎわいと活力あるまちに掲げた計画に沿って推進していきます。
○議長(和田英幸君) 飯島 孝議員。 〔11番 飯島 孝君 質問席〕
◆11番(飯島孝君) 今、定着率についてはまだやってないということなんですが、やっぱり良い職場、良い環境であれば定着率は当然よくなるはずです。みんな誰もそうなんですけど、しっかりとした将来の希望に向かって、若いものにとってはやはりこの地に生まれて、この地に育ち、この地の企業で一生懸命働いて、企業の将来を担っていくための力を一生懸命付けてもらえるように、皆さんで御協力いただくと同時に、市としてしっかりと取り組んでいっていただければと思います。 以上で、質問を終わります。
○議長(和田英幸君) ここで、昼食のため午後1時まで休憩いたします。 午前11時53分 休憩
---------------------------------------午後1時 開議
○副議長(柳澤眞由美君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 続いて、8番、金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) 8番、千風の会、金井文彦です。一般質問をさせていただきます。 市の
ホームページがリニューアルされた4月に、ある子育て中の母親からこんな意見を頂きました。「千曲市の
ホームページが新しくはなったが、公園についての情報が少ない。子育て中の親にとっては、公園の駐車場に車が何台止められるか、トイレがあるか、どんな遊具が設置されているかなどの情報はとても大切で、千曲市は子育て世代に選ばれるまちづくりと言っている割には、利用する市民の気持ちを理解していない」という内容でした。私は、慌てて
ホームページを確認したところ、確かに市内の公園についての情報は、名前と住所が箇条書きにされているだけでした。その後、小川市長にも直接話を聞いてもらい、すぐに都市計画課に対応していただいて、現在は、各公園について大分詳しい情報が掲載されています。「市民目線」ということについて、大変勉強になった事例です。 また、先日の新聞記事では、昨年度、県内への移住者が2,960人で増加率も20%あまりと、ともに過去最高になったと報じられていました。コロナ禍において、意識や働き方の変化により、地方回帰への関心が高まっている今、千曲市を選ばれるまちにしてくためには、常に住人の立場に立って考え、庁内で行われる仕事が、市民の理解と共有の下に進められなくてはならないという基本的な観点から、本日は改めて小川市長の所信について伺ってまいります。 小項目1、市民目線に立った丁寧な市政運営ができているか。 小川市長は、就任以来、市民の声に耳を傾け、市民感覚、民間感覚とのずれが生じないように対話を進めるとして、庁舎1階への、俗にいう目安箱の設置、「ようこそ市長室」の拡充、「お出かけシェアトーク」などを行ってこられました。これまで1年半、市民の声を聞いてこられた市長の率直な感想をお聞かせください。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) まず、市民目線に立った丁寧な市政運営ができているかについてでございます。 市民の声を聞いた率直な感想と今後の方針についてでありますが、庁舎1階等に設置しております「市政へのご意見・ご提案」や、市
ホームページにおける「ながの電子申請」、毎月開催する「ようこそ市長室」、そして、昨年度から実施している「お出かけシェアトーク」など、各種の広聴事業に取り組んでおりますが、様々な御意見・御提案を頂く中で、改めて市民の皆様の声に耳を傾けること、現場主義を実践していくことが重要であると思っています。 令和3年度において、市政への御意見・御提案として、そしてまた「ながの電子申請」の市政に対する御意見・御提案の数は、合わせて210件ございました。そのうち、新型コロナワクチンの接種について、ごみチケットやごみの出し方及び職員の接遇に関する御意見等を多く頂いております。全ての御意見・御提案について、直接私が目を通し、必要に応じて関係部署から現状等について説明を受け、改善すべきは改善し、対応しているところでございます。 先ほど、金井議員から御紹介のあった公園の説明が分かりづらいという点も対応させていただきまして、
ホームページでは、今、アイコンなどを採用させていただいて、見やすい
ホームページづくりに努めてまいるところであります。 今後も、市の各種事業等において、改善を必要とする御意見・御提案については、スピード感を持って対処してまいります。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) 今、全てお答えになられたんですけど、施策において市民の声を聞く中で、市民感覚や民間感覚とずれがあるというようなことを感じたことが、市長、ございましたか。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) はい。実は、ずれを感じているのは、私が就任してから庁内に入って、職員といろいろ打合せをしたり、改善策を検討する上で、私自身が要は市民の皆さん、同じ民間の側の意識でおりましたので、感じたずれはありました。その都度改善に努めておりまして、接遇等も含めて、最近では電話の応対です。電話の応対のシステムの導入の言い回しですとか、そういったことについても市民の方と庁内での意識にちょっとずれがあったと感じておりますので、ある意味私も1年半を経過して、庁内のほうに慣れてきてしまっているということもありますので、意識的に初心に返って、市民の方と同じ目線に近づくように心がけは常にしていきたいと思っております。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) これら市民との対話の機会を多く設置することには大いに賛同いたします。 ですが、先日、公民館単位でのお出かけシェアトークに同席させていただき感じたのは、地域づくり計画で上げられるような単に要望事項を聞くことに終わっていること、行政側が取りあえず市民の意見を聴くということに終始していて、その先の展開があまり見えてこないことです。 市長が直接市民の声を聞いて市民ニーズを把握することは、それ自体とても大切なことであると考えますが、聞きっぱなしでは意見を言うほうの市民もストレスがたまります。市民の声を聞き、それをどのように施策に反映させていくのかが大きな課題に思えます。もう一度、今後の方針を伺います。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 御指摘のとおり、いろいろなシェアトークですとか、あるいは直接にようこそ市長室ですとかでお話を伺うと、要望が非常に多い状況になりますけれども、もちろん対応できるものはすぐ対応すると、今後検討を要するものは検討を要するという旨をお伝えして、御理解をいただけるように努めております。 いずれにしましても、一つのテーマであっても、いろいろな御意見がありますので、その全てを聞き入れてそのとおりに従うということは不可能でありますので、意見を聴いた上で私なりに整理をさせていただいて、市をどういうまちにしていくかということと照らし合わせながら庁内で検討していって、結論を出すということです。 そして、個々の目安箱ですとかメールの返信は、原則本人が希望されない場合を除いては、必ず本人に返信をして対応をしているということで、できるだけ双方向のやり取りになるように心がけています。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) 今年度新たに導入される「
住民参加型システム・ポリネコ!」は、デモ資料を見た限りでは、行政側の設問に答えて市民が学習しながら参加するスタイルであることから、市民の意見が誘導されやすいといった懸念があるとは思いますが、より多くの住民が市政参加できるインフラとして無限の可能性を持っており、大いに期待をしています。 スタートは防災からと聞いておりますが、このシステムを今後どう広報し、どのように運用する予定か、市の所見を伺います。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。
北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君)
住民参加型システムについてでありますが、まず、議員御指摘の誘導されるといった御懸念につきましては、一部の方の偏った意見やポピュリズムによる意思決定を回避するシステム開発を進めております。 広報につきましては、市報、市
ホームページなどのほか、対象者を絞ったチラシによる広報も考えております。 運用につきましては、現在、詳細を詰めておりますが、庁内横断的な運用を行うことを念頭に準備を進めております。 昨日の滝沢議員の御質問に市長より答弁したとおり、防災を皮切りに今後は子育てや移住・定住などのテーマについても、このシステムを活用して広く市民の皆様の声を聞きながら、様々な課題に取り組んでまいります。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) 市民目線に立った丁寧な市政運営ができるかどうかについて、私は2つのポイントがあると思います。1つ目は、1つの意見に対して同じような意見を持った市民がどのくらいいるかをしっかり検証すること。2つ目は、1つの意見を施策として実施するまでの過程を市民に見せていくこと。市が行う施策は行政が提案し、議会がそれを認めてはじめて実施されるわけですから、そこまでの過程が市民に見えにくい。市民に見えにくいから、理解と共有も生まれない。私は、この難問を解決できるのがポリネコではないかと思います。別にハンマーバードさんの回し者でも何でもありませんけども、そのくらいの可能性を秘めたシステムではないかと考えています。常に市民の声に耳を傾け、これだと思った課題についてこのシステムに載せる。それについて市民、行政、議会がシステムの中でみんなで議論する。言葉で言うのは簡単かもしれませんけど、ぜひこういった運用の仕方を考えていってほしいと思います。市長、いかがでしょうか。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君)
住民参加型システムについての所見ということでお答えいたします。 その業者さんから市に話がありまして、それで、
行政マネジメント室の担当の職員から私に報告がありました。ちょうど
行政マネジメント室はお出かけシェアトークですとか、広聴をやっているということもありましたので、話があったんですけども、私がまさに先ほど答弁で申し上げた双方向、聞きっぱなし、言いっぱなしではなくて、お互いにコミュニケーションを取れるツールとして、大変可能性があるシステムだと理解をいたしまして、それで、ぜひこれは導入して、真の市民の声を聞くということをやりたいと思ったところであります。 とかく市民の声を聞く、何か会合を開いても、特に若い世代の方はお忙しくてなかなか御参加いただけないということもありますし、様々な、本当の意味の幅広い、なかなか普段はそういった発言の機会がない方も、気軽に参加できるようなシステムであろうと認識しています。そういった新しい形で、より多くの多様な市民の声を聞いて、その上で、いわゆるただの空気で流される意見ではなくて、行政からもある程度データなどをお示しして、理解をしていただいた上で意見をお聞きするという、そういうような合意形成ができれば理想だと思っています。まさにポリネコのシステムがそれに見合ったものだと考えております。 私も、これから初となる試みですけれども、しっかり議会の皆様と連携しながら、ともに市民の声を市政に真の意味で反映させていきたいと思っております。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) 次の質問です。小項目2、庁内の職場としての環境は良好か。 小川市長御自身が千曲市の大きな課題として挙げられた職員の意識改革については、この場でも何回か質問をさせていただき、挨拶などの凡事徹底を行うとされ、一定の手応えを感じているとの答弁を頂きましたが、職員が意識を変えられる環境、能力を最大限発揮できるような環境づくりを行うことも重要であると考えます。 調べていただいたデータによると、1年間の職員の離職者は、令和元年・2年が6名、令和3年が5名と決して少なくない数字でした。この離職者の数字も含めた現状認識と、今後、庁内の職場としての環境をどのように良好なものに整えていかれるのか、市の所見を伺います。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。
北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 庁内の職場としての環境は良好かの1点目の1年間の離職者が五、六名と決して少なくないという現状をどのように認識しているか、今後、庁内の職場としての良好な環境をどう整えていくかについてでありますが、令和2年度の早期退職は、先ほど議員のおっしゃったとおり6名、令和3年度は5名でありました。 早期退職の理由は、民間企業等への再就職、家庭事情などでありますが、価値観の多様化などから、日本の雇用の特徴であった終身雇用が変わりつつあり、定年まで勤め上げるという感覚が弱くなってきていると認識しております。 庁内の良好な職場環境づくりについては、部下が上司に対して意見を言える風通しのよい職場づくり、各種研修や職員提案制度、国、県等への派遣により、職員の意欲や資質向上、さらに自己申告書の活用などにより、自己の能力を発揮できる環境づくり、また、成果を上げた職員、努力している職員に対し慰労の言葉や激励の言葉をかけたり、昇任等の処遇に反映して職員のモチベーションアップに努めてまいります。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) もう一つ千曲市の新規採用者が、入庁を辞退するケースも多いと聞いています。掛け持ちで試験を受けて、千曲市も合格したんですけども、ほかに就職してしまうということが多いということは、就職先として千曲市は魅力に欠けるということにほかなりません。有能な人材を確保していくためにも、千曲市役所全体がよいイメージを持たれるように改善を図っていく必要を感じますが、小川市長の認識を伺います。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。
北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 千曲市役所の環境改善というような御質問かと思いますけども、千曲市役所では、市民から信頼される職員を目指しております。また、市民満足度の高い市政に努めております。そのようなことを徹底しながら、魅力ある市役所となっていくように努めてまいります。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) やはり停滞感というか、膠着したイメージというのが、千曲市にはまだまだあるのかなという思いであります。ぜひ、大内副市長を中心に、職員一丸となってこのようなマイナスのイメージを打ち破っていただきたいんですが、副市長、いかがでしょう。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 大内副市長。 〔副市長 大内保彦君 登壇〕
◎副市長(大内保彦君) 職場の職員の問題、大変重要なことだと考えております。職場の環境というと、まずハードといいますか、本当の環境的なこともあると思うんですが、それについて私も旧更埴市役所を経験しておるんですが、当時はたばこの煙でもう向こうが見えないくらいだったりとか、あるいはエアコンもないし、公用車も乗ればエアコンないから汗びっしょりになるとか、そういったことは今その当時と比べると、もう本当、環境的なところは大変すばらしくなっていると思います。 問題は、もう一つの議員さんおっしゃっていることだと思いますが、そうではなくて、人間関係とか職場の風通しとか、そういったことに問題があるのではないかということだと思います。 これも、当時私、意識はしていなかったんですが、今から思うと、今でいうハラスメントみたいなのは非常に昔はあったと考えております。今、それも大変少なくなってきているですが、ただ、反面、職場の活気といいますか、何か元気というのはちょっと前よりもない面もあるかなというのも事実だと思います。その辺はしっかりやっていっていきたいなと思っております。 あと、今部長からもあったんですが、大分退職してしまう、早く辞めてしまう方もいるということ。これも、辞めた方に聞くと、どうして辞めるかというと、やっぱり自分に夢があって、例えば漫画家になりたいとか、事業を起こしたいとか、あるいはもうちょっと上の国家公務員になりたいとか、いろんな理由があるということで、先ほど部長も言ったとおり、価値観が大分変わってきていて、転職しても悪いことではない、むしろ自分の夢を行くという前向きなものが多くなってきていると思います。その辺は、先ほどもある意味では応援して送り出したいなということも考えておるところでございます。 それから、大分辞退者も多いのではないかという御指摘も、御指摘のとおりで、やはり魅力的な職場が欠けているのではないかというのも真摯に受け止めなきゃいけないと思いますが、ただ、今、公務員人気が非常に高いんです。そうすると、受験する方に聞くと、大体が専門学校とかいろいろ行って、公務員の勉強をしてきています。千曲市役所だけという方はほとんどいなくて、いろんなところを受けていくと。そうすると、優秀な方はどこも受かってしまうんです。どこを選ぶかということになると、例えば今住所要件ないものですから、全国どこからも来てもらえますから、例えば自分の出身地へ就職するとか、あるいは、今大学生で東京にいるので、やっぱり都会がいいなということで、都会へ就職してしまう方とかもいるのではないかなということで、実はどこの市町村も今頭を抱えています。先日、19市の会合へ行って、いろんなところで話しているんですが、どこの方も同じようなことをおっしゃって、松本ともこの間話したら、うちもやられて困るということを言っていたんですが、これはどこの市町村も考えなくてはいけない問題だと思います。 もしかすると、試験の仕組み、例えば住所要件的なものを少し加味したほうがいいのかとも、考えております。 反面ちょっと、反論ではないんですが、社会人枠も今募集しております。そうすると、全国から千曲市役所へ来たいという方が結構来るんです。一般の立派な会社を辞めてだとか、あるいはほかの市町村を辞めてとか、あるいは県の職員を辞めて来た方もいますし、非常に千曲市に魅力を感じて来ていただくということで、社会人枠も人気があるし、また、入ってきていただいた方はほとんど辞めなくて、非常に即戦力で、私ども大変な戦力になるということで認識しているところでございます。 したがいまして、なかなかいい面悪い面いろいろあると思うんですが、マイナスだけではないなということもちょっと考えているところで、そうはいってもどこの市も悩んでいるということは、そこから一歩抜け出るためには、やはり千曲市が頑張らなくてはいけないものですから、その辺はしっかりやっていきたいと思っております。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) よく分かりました。 次の質問です。小項目3、組織改編は有効に機能しているか。 小川市長は就任時の所信表明で、「縦割り行政の弊害をなくし、社会の変化に即応できる体制に」とうたわれたとおり、幾つもの組織改編を行ってこられました。 令和3年度に新設した日本遺産推進室、
行政マネジメント室については、当初の目的を達成すべく順調に機能してこられたでしょうか。これまでの実績と課題、今後の運用方針について御説明ください。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。
北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 組織改編は有効に機能しているかについてでありますが、1点目の令和3年度に新設した日本遺産推進室、
行政マネジメント室のこれまでの実績と課題、今後の運用方針についてですが、はじめに日本遺産推進室の実績ですが、庁内連携会議を行い、各課の日本遺産に係る事業を把握するとともに、特に姨捨棚田への観光誘客については、観光課、農林課、歴史文化財センターと連携を図っております。 今後の課題、運用方針は、コロナ禍により減少した観光誘客を進めるととともに、県が進めている県道改良工事におけるビュースポットの整備において、建設課、農林課、歴史文化財センター、観光課と連携して地域の活性化に努めてまいります。 なお、昨年12月にグランドオープンした日本遺産センターの来館者数は、オープン以来伸びており、5月は1日平均100人を超えております。 次に、
行政マネジメント室の実績ですが、各部署の重要施策、事業の見直し等について、戦略会議、マネジメント戦略会議の年度当初、中間、年度末の3回、また市が設定したテーマ、市民の皆さんが市政やまちづくりに対する思いを意見交換するお出かけシェアトークを8回、職員提案9件に対する審査会開催等を行いました。 今後の課題、運用方針は、事業の遅れがないよう徹底した進捗管理、市民の皆さんからお聞きした思いや意見等をいかに政策に反映させるか、政策実現、課題解決のため、担当課との協議の場を増やしてまいります。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) 今年度は、さらに大がかりな組織機構の見直しを図られました。3件の担当部長の配置、1件の課の新設、5件の対策室・係の新設、2件の業務の移管、4月から始まったばかりですので、結果についてお聞きするのは時期尚早と言えますが、これら新設の組織全てが1名から4名の配置とされ、新規の業務に携わる組織としては有効に機能していくのか疑問が残ります。また、初日の中村眞一議員の質問に、3人の新しい担当部長が答弁されたわけですが、従来の部長答弁と大きな違いは感じ取れませんでした。 今回見直した組織機構のそれぞれに期待する役割、組織としての業務の進捗について、いま一度具体的に御説明ください。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。
北澤総務部長。 〔総務部長 北澤武彦君 登壇〕
◎総務部長(北澤武彦君) 組織改編は有効に機能しているかの2点目、今回見直しした組織機構のそれぞれに期待する役割、組織の業務の進捗についてでありますが、はじめに期待する役割ですが、3月議会で市長から施政方針で申し上げたとおり、
危機管理防災担当部長は、災害時の迅速かつ的確な指示・指揮と初動対応と危機管理能力の強化、
保健予防担当部長は、新型コロナウイルス感染症に係るワクチン接種や予防対策の啓発を充実・強化、
ふるさと振興担当部長は、人口減少の打開策となる移住・定住とふるさと寄附金の増収を戦略的に進めること、また、情報政策課に新設しましたDX推進係は、デジタル化を促進し、市民の利便性向上を図るとともに、デジタル技術やAI等の活用により、行政業務の効率化、新設した感染症対策室は、新型コロナウイルス感染症対策に係る業務が引き続き必要であることから、健康推進課で担当していたワクチン接種業務や予防対策の啓発等を移管して、体制の強化と効率化を図る、同じく新設したふるさと振興課移住・定住促進係、ふるさと納税推進係は、移住・定住関連業務を観光交流課から移管し、新たに企業誘致に伴う従業員受入体制構築にも取り組み、雇用の確保と移住・定住の推進を図り、さらにふるさと納税業務を総合政策課から移管し、返礼品等の研究開発等を進め寄附金額の増収を図る、スポーツ振興課内に新設した国民スポーツ大会準備係は、令和10年度に長野県で国民スポーツ大会並びに全国障害者スポーツ大会が開催され、当市において3競技、ハンドボール、新体操、ボッチャの開催が予定されており、県民及び市民に対する機運醸成と各種競技団体との連携強化を図る、以上がそれぞれに期待する役割であります。 組織機構の見直しの狙いは、より専門・高度化する行政課題や第三次千曲市総合計画を踏まえ、施政方針にお示しした重点施策を確実に実行するために組織改編したものです。 各組織の業務の進捗については、各組織で目的達成のため役割を果たすべく、鋭意努力しておるところであります。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) 社会の変化に即応する、スピード感を持って進める、千曲市政に欠けている大きな2つの要素を推し進めるために組織を変えたわけですので、経常支出という縛りもあるかとは思いますけども、市長、ぜひとも糸目をつけずに人員増員も考えていただきたいと思います。 そして、特に3名の新担当部長さんには大いに期待をいたしますので、頑張っていただきたいと思います。 次の質問です。小項目4、千曲市まちづくりアカデミーをもっと活用したらいかがか、千曲市まちづくりアカデミーについて、3月に引き続き質問させていただきます。 小川市長御自身がよい制度であるから活性化を図ったと答弁され、4名に
アドバイザーを委嘱されたこの制度ですが、全く活性化されているように見えません。実際、この制度を活用されていらっしゃいますか。 コロナ禍の影響で延びていた中島恵理氏の講演会が7月に開催されるようですので、私も楽しみにしているわけですが、この制度の運用基準によると、
アドバイザーから直接助言を受けられるのは市長だけです。市が直面する課題、長期戦略を必要とする課題を解決するための制度とおっしゃっているわけですので、防災拠点整備や総合運動公園構想などについて、まさにスピード感を持って対応していくために、千曲市まちづくりアカデミーの助言を求めていくべきと思いますが、市長の所見を伺います。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。
栗原企画政策部長。 〔
企画政策部長 栗原 力君 登壇〕
◎
企画政策部長(栗原力君) 千曲市まちづくりアカデミーをもっと活用したらいかがかについてでありますが、はじめに、今、金井議員さんからもありましたが、2月に開催を予定していましたが、新型コロナウイルス
感染拡大防止対策のため延期となっていました中島恵理
アドバイザーによる「地球温暖化防止(ゼロカーボン)に関する研修会」を来月の7月27日に開催する運びとなりましたので、御報告申し上げます。 さて、まちづくりアカデミーは、各分野の有識者や専門家となる
アドバイザーから提供された最新情報を基に、新しい施策を市政に生かすことを検討する仕組みであり、市が直面する課題や長期戦略を必要とする課題などについて
アドバイザーから助言を頂き、意見交換を行う中で、政策課題の解決を図るものです。 議員御指摘の防災拠点整備や総合運動公園構想などの重要課題について、スピード感を持って対応していくため、まちづくりアカデミーの助言を求めていくべきについてですが、地方創生分野の専門家である若狭清史
アドバイザーにつきましては、今月の6月27日に、まずは防災拠点と道の駅整備についての打合せ会議を行い、整備に関する助言や意見を頂く予定です。また、その後も情報交換・意見交換を継続的に行っていきたいと考えております。 なお、若狭
アドバイザーには、地方創生をテーマとして、議員の皆様や職員を対象に講演会の開催を今現在検討しているところですが、各分野の
アドバイザーにつきましても、今後も積極的に活用していくよう努めてまいります。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君)
アドバイザーの皆さんには、委嘱されてもう1年近くなってくるわけですので、2年の任期でしたか、ぜひとも活用していただいて、スピード感を持った施策の対応をしていっていただければと思います。 小項目5に移ります。一重山2号線整備の必然性は、市長のリーダーシップなしでは理解されない。 建設経済常任委員会の委員長である私が、本定例会に市道路線認定について議定として上程されている一重山2号線の質問をするのはどうかとも思いましたが、小川市長の市政運営という観点からの質問と御理解をいただきたいと思います。 一重山2号線は、産業連携道路として東西の連携軸となる都市計画道路一重山線の先行整備箇所であり、継続的かつ中長期的にストック効果を発現させるための取組と理解をしていますが、肝心の先線である一重山線整備を県が行ってくれるという確証がまだない今、市民の理解を得るのは非常に難しいと言わざるを得ません。過去の定例会や委員会でも、複数の議員より疑問の声が上がった事実、先日の宮下議員の厳しい指摘もございました。屋代開発におけるこれまでの経緯を考えれば、大きな予算を使い、田んぼの中の一本道であるこの道路を整備するという説明にも、一貫性が生まれず、無理が生じている印象があります。 一重山2号線整備の必然性を理解に導く唯一の手段は、小川市長のリーダーシップであると考えます。千曲市の将来のために、一重山線整備は自分がめどをつけるという市長御自身の強い意志と覚悟をいま一度市民にお示しいただく必要があると私は考えますが、小川市長の所見を伺います。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 一重山線を含む市内の都市計画道路は、都市における安全かつ快適な交通環境を確保するだけではなく、都市の骨格をなす施設として、健全な市街地の形成、活力と魅力ある快適な都市の形成に寄与し、併せて防災上の役割を果たすなど、多様な機能を通じて都市の発展に大きな役割を果たすものであります。 都市には、安全性、快適性、機能性などが求められることはもちろん、魅力ある都市空間を整備・創出していく、その役割を果たしていくのが千曲都市計画の計画者である千曲市であります。 市は、既存の都市拠点、産業拠点、観光文化交流拠点と、雨宮、八幡東など新たな点である産業集積地を線でつなぎ、その効果を市内全域に及ぼす産業連携道路ネットワーク構想を実現するため、順次、幹線道路整備を進めております。 南北連携軸に位置づける都市計画道路千曲線が開通したことから、今後は東西の連携軸であり、現在、事業化を目指す屋代地区スマートインターチェンジの接続道路でもある都市計画一重山線に事業着手しました。 この一重山線の早期全線開通を目指すには、まず、千曲都市計画の計画者である市が事業着手し、関係機関に覚悟を示すことが重要であります。現在も、一重山2号線の区間は千曲市で整備する。先線及び接続区間は長野県で整備をお願いしますという姿勢でこの事業に臨んでおります。 南北連携軸の都市計画道路千曲線も、開通までに長い年月がかかっております。千曲線沿線では、ドラッグストアなど商業施設が次々と開業し、周辺では住宅整備が進み、人口が増加傾向にあります。転入理由として、生活環境がよいということがあり、交通の利便性や買い物のしやすさは、転入が増える要因となっております。 当該事業は長期間にわたることが予想されますが、東西連携軸である都市計画道路一重山線整備事業を着実に進め、議員御指摘のストック効果を発現させることで、人口減少を抑え、地域活力縮小を克服するため、市民の皆様はもちろん市外の方が住みたいと思える魅力ある環境づくりに取り組み、市外からの移住・定住促進にも資する社会資本整備となるよう事業を進めてまいります。 また、事業の進捗状況に応じて、適時私自身が直接関係機関に出向き、市内基盤整備の重要性や必要性、さらには都市間を連携する幹線道路としての有用性を深く理解いただくよう、事業化に向けた要望をしていくことで、事業化及び整備に関する確証が得られるよう努力していく所存でございます。 本事業は、スピード感を大切にしつつも、計画的な長期事業として取組を進めることも重要だと感じております。本事業を進めるに当たっては、議員各位並びに市民の皆様の御理解・御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) 大型商業施設を誘致しようとした屋代の開発も、産業連携道路ネットワークも、当然、一重山2号線整備も、小川市長が始めた施策ではありません。 しかし、市長は就任後、屋代については大型商業施設ありきの開発に疑問を持たれ見直された。また、基盤整備の重要性を認識され、今おっしゃいましたけども、屋代スマートインターの誘致、それから取付道路の一重山2号線、言い方は悪いですけども、何十年もほったらかしになっていた都市計画道路一重山線の整備、これらを行っていくことを決断されたわけです。もうその時点で、これらの事業は、全て小川市長の主要政策です。それこそ一重山線の事業費などは、小川市政で最も大きなものになる可能性がある大事業でございます。 だからこそ、文字どおり道なき道を市長が先頭に立って切り開いていってもらわなければ、市民も、議会も、職員もついてこない。そういう意味では、やはり市長の意気込みが大切に思います。市長、もう一度いかがでしょうか。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 私の就任の前からの施策の一つであったインフラ整備、それについて、私は市議会の経験もあり、県議会の経験もありますので、その重要性については十分に認識しております。 その意味で、これは、理事者がどなたであろうとも、恐らくある程度の理解をしている方は、インフラの重要性というものは認識しておりますので、しっかり進めたいという思いであります。 私にバトンタッチした途端、私が全てやらないとうまくいかないということは決してありません。私は、もちろん先頭に立って、今も旗振り役として今後もしっかり取り組んでまいりますけれども、その以前から御理解いただいている議会の皆様にもしっかりとサポートをしていただきながら、ともに二元代表制として力を合わせて、千曲市の均衡ある全域に効果が及ぶようなインフラ整備をしていきたいと考えております。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) 市長、ありがとうございました。 次の質問に移ります。小項目6、一大観光地としての戸倉上山田温泉の再生を本気になって考える時期ではないか。 令和元年東日本台風被害と長引くコロナ禍の影響で、千曲市最大の観光資源である戸倉上山田温泉は窮地に立たされています。市は、いち早く旅館等への支援策を行ってきてはいますが、抜本的な救済には至らず、今のままでは、一大観光地としてのこのまちは衰退の一途となってしまいます。これまでの市の観光振興策では、この温泉地を観光資源の一つのピースとしか考えず、現状を見て見ぬふりをしてきたようなきらいがあったことは反省しなくてはならないと思います。 そんな中で、温泉の芸妓組合が解散してしまったのは、つい最近のことです。戸倉上山田温泉の再生は、千曲市観光振興の目玉であり、千曲市全体を明るくするものでもあると考えます。 商工会や旅館組合等、様々な団体が個々に活性化に向け動き出した今、千曲市として大きな一つのコンセプトを持った戸倉上山田温泉の観光地としてのまちづくりを本気で考える時期ではないかと思いますが、庁内に組織を新設し、予算もつけることも含めまして、市の所見を伺います。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 小林経済部長。 〔経済部長 小林千春君 登壇〕
◎経済部長(小林千春君) 一大観光地としての戸倉上山田温泉の再生を本気になって考える時期ではないかについてでありますが、議員のおっしゃるとおり戸倉上山田温泉は、言うまでもなく千曲市にとりましても欠くことのできない大切な観光資源と認識しています。 昨年度に策定しました第三次千曲市観光振興計画の観光に関する意識調査でも、市民の皆様、観光関連事業者の皆様、それぞれの回答で、戸倉上山田温泉は訪れたことがある観光資源、また、紹介したい観光資源として上位に入っていることからも、このことを裏づけていると思います。 しかしながら、入湯客数は減少の傾向で推移してきており、さらにコロナにより厳しい状況となっております。 これまで市では、戸倉上山田温泉夏祭りや千曲川納涼煙火大会などのイベントへの助成、コロナ禍においては、旅館ホテル事業継続支援給付金事業や一般社団法人信州千曲観光局と連携しての「ちくま割」などの支援を、また、信州千曲観光局では、滞在型・体験型旅行商品の造成など、様々な活性化策に積極的に取り組んでまいりました。 ここに来てようやく回復の兆しも見られつつありますが、戸倉上山田温泉を守り、本来の元気を取り戻すには、行政だけでは到底成し遂げられないものと認識しており、社会の変化に即応した事業者の意識改革、サービスの質の向上なども求められています。 新組織をという意見ではありますが、今は、地域DMOの認証を受けた信州千曲観光局を核として、商工会議所や商工会、旅館組合や飲食店組合、地域や有志、事業所など、単に行政主導だけでなく、関係する各種団体等と力を合わせていくことが大切と思います。そのために必要な予算はきちんと要求して議決して進めていく、第三次千曲市観光振興計画に掲げる各種施策に取り組み、戸倉上山田温泉を千曲市の様々な観光資源とともに魅力を高め、より多くのお客様に訪れていただけるよう、引き続き努めてまいります。衰退の一途というお話がありましたが、そのようにならないように一生懸命努めてまいります。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) 今、部長より、行政主導には限界があるというようなことをおっしゃっていましたけど、行政主導でやっているんですか。 小川市長は、所信表明の中で、「ピンチをチャンスに変え、ないものねだりではなく、あるもの探しによって、今あるものと地域の強みを最大限生かす戦略で、自主財源を安定的に確保していく」と語られました。「ないもの」、「あるもの」が、それぞれ市長がなにを指して言ったかは分かりませんが、戸倉上山田温泉は間違いなく今「あるもの」です。 屋代の開発に疑問を抱いているある方が、こう言われました。「屋代の開発にこれまで費やした2億4,000万円のたとえ半分でも温泉の再生に使うことはできなかったか」。 市長の言われたないものねだりが大型商業施設であったかどうかは別として、これまでの市の施策を、外から市民はこういう見方をしているということはしっかりと再認識すべきであると考えます。 再度申し上げますが、戸倉上山田温泉は千曲市最大の観光資源です。空き家や空き店舗も非常に目立ってきていますが、このような問題も、市内の単なる空き家対策ではなく、観光地としてどのようにまちづくりをしていくかという観点で捉えるべきです。 総合計画の実施計画の中では、中央通り線・まちなか整備事業として、5年間で3,200万円余りの事業費を見込んでいますけど、ワーケーション、
昭和レトロ、スポーツーリズム、自転車活用、グリーンスローモビリティ、こういったものをそれぞれの要素をつなぎ合わせて、しっかりとしたコンセプトの下にまちづくりの音頭を取るのはやはり市であるべきです。 市長、戸倉上山田温泉の再生についてどうお考えでしょうか、もう一度お聞きします。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) なかなかこうした厳しい状況の中で、再生をまた、コロナの前であっても、今後をどうするかという課題があった中でコロナ、そして、原油等の高騰といった厳しい経済状況の中で、どのように再生していくかということは、今まで以上にしっかり腰を据えて取り組む必要があると考えております。 先ほど部長の単に行政主導ではなくという答弁を受けて、また再質問されたと思いますが、そもそもの御質問の趣旨が行政主導でやるべきだという御質問だったと思いますので、もちろんそれは行政も調整役をやりますけれども、基本的には役割分担が大切であると考えています。 例えば、信州千曲観光局には、行政からも補助金を出して支援をさせていただいて、職員も派遣しております。そうした中で、例えばワーケーションなどは委託をしてやってもらっているということがありますので、全く行政が何もやっていないということではありません。そして、なかなか目立たないんですが、城山の入口の角のところに案内板も作らせていただきました。これは、市でやったものですが。 そして、小さいことから大きなことまで様々あろうかと思いますけれども、基本的には観光客の方が喜んでもらえるというのは、やはり行った先の記憶ですよね。遊んだ場所がすばらしかった、食べ物がおいしかった、泊まったホテルが最高だったとか、いろいろなところがあろうかと思います。お土産がよかったとか、そういった基本的には行政がやるべきことはもちろんありますけれども、民間の事業者様にも、今までも十分に御努力されているかと思いますが、さらにもう一歩先を、今、競争が厳しい中ですので、そうしたことも絶えず創意工夫をしていっていただきたいということは、これは私、実は旅館組合の青年部の方にも直接お話ししたことがあります。とかく行政が主導してというふうに、市民の方もどうしてもそう思っていただくことがあろうかと思いますが、もちろん行政は主導で、ぜひ盛り上げていきましょうということはやっていきます。その上で、本来の観光地の事業者の皆様、そして、それを迎え入れる市民の皆様が、一緒に千曲市、戸倉上山田温泉はもう日本でもトップの温泉地で、ぜひ来てほしいということを市民みんなで発信して応援するという意識の醸成ということは行政がやっていくことだと思っていますので、ぜひとも力を合わせてやっていきたいと思います。 その意味で、本当に斬新なアイデアとかも市民の方から、先ほどの目安箱でも定期的に頂いておりまして、もう取り入れているものもありますので、そういった形で、よく「オール千曲」と言いますけれども、まさにこれはオール千曲で戸倉上山田温泉の再生をやっていきたいと思っております。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) 今のところ私が見た印象ですけども、やはりそれぞれ皆さん、ばらばらで動いているような雰囲気がありますので、やはりそれをつなぎ合わせるのは行政ではないといけないかなという趣旨で申し上げました。 最後の質問です。小項目7、市民の安全のために犯罪被害者等支援の推進を図るべきではないか。 2年前の坂城での殺人事件をきっかけに、その年の9月に坂城町で、本年4月には長野県においても犯罪被害者等支援条例が施行されました。その後5月に開かれました県市町村会において、県は、「市町村もそれぞれ条例制定を検討し、支援を充実させてほしい」と要請したと聞いております。 また、昨年3月の議会でも、川嶋議員の条例制定の求めに対し、小川市長はこう答弁をされています。「犯罪被害者支援条例につきましては、私自身も常々市民の犯罪被害者支援に対する意識の向上、そして、自治体によるきめ細やかな支援の重要性を感じており、坂城町、千曲警察署とも意見交換を重ねてまいりました。市といたしましては、今後の長野県の動向を注視しながら、全国の犯罪被害者に関わる具体的な施策や推進体制などを調査し、条例の制定を含めた具体的な対応を検討してまいります」。 いつ巻き込まれてもおかしくないのは、災害も犯罪も同じで、いざというときに重要となる犯罪被害者等支援の推進を、条例制定も含め、一刻も早く行うことが必要と考えます。市民の安心を目に見える形にという観点からも、小川市長の即断を期待いたしますが、所見を伺います。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 宮尾
健康福祉部長。 〔
健康福祉部長 宮尾憲夫君 登壇〕
◎
健康福祉部長(宮尾憲夫君) 市民のために犯罪被害者等支援の推進を図るべきではないかについてでございます。 犯罪被害者等支援条例制定につきましては、昨年の市議会3月定例会で川嶋議員の御質問にもお答えいたしましたとおり、長野県の動向を注視しながら、他自治体の条例制定の状況、条例に盛り込まれる支援施策等を調査し、庁内関係各課と条例制定の必要性も含め研究をしてまいりました。 本年4月に長野県犯罪被害者等支援条例が施行されましたが、5月に開催された県と市町村の協議の場では、県からさらなる支援の充実と連携強化を図る中で、市町村に対し条例制定の要請がございました。このことから、市といたしましても、犯罪被害者等が抱えている問題に寄り添い、迅速できめ細かな相談体制の整備が重要であると改めて認識をしているところでございます。 また、犯罪被害者等への相談・支援には、専門的知識が必要になることから、県と市あるいは関係機関が相互に連携を図りながら協力する体制づくりも不可欠と考えております。そのため、具体的な連携方法等を県と協議の上、引き続き条例制定の検討も含めて庁内関係各課と研究をしてまいります。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) 1年前の答弁とほぼ変わりないですよね。2年前の坂城の事件の被害者、市川武範さんは、長女と次男を殺害され、容疑者はその場で拳銃自殺、容疑者死亡で事件は不起訴となりました。容疑者死亡の事件では、捜査機関の支援に限りがあり、加害者に賠償請求することもできない。事件は、その後悪意のある憶測を呼び、生活の場と収入を失った市川さん一家は困窮を余儀なくされました。市川さんは、私と同い年です。私を市川さんに置き換えて考えたとき、その絶望感・孤独感は想像を絶するものであったと思います。私なら、恐らく生きる力を失っていたことでしょう。 しかし、今日の社会においては、いつ誰が同様の事件に巻き込まれてもおかしくはありません。だからこそ、被害者に寄り添った支援をしっかりと準備しておくことが求められます。市長、直ちに犯罪被害者等支援条例制定に向け取りかかると、この場でお約束いただけませんか。
○副議長(柳澤眞由美君) 答弁を求めます。 小川市長。 〔市長 小川修一君 登壇〕
◎市長(小川修一君) 先ほど、部長の答弁の内容とほぼ同じなんですけど、実は県の条例の中に、支援体制の整備についての条項がありまして、実は、それぞれの市町村が、やるからにはある程度共通の理解の下でやらないと、ある町ではこれができるけど、千曲市ではこれができないということになっては結局困るということで、条項に何を市ができる支援として盛り込むかということで、今、調整をしているところでございます。決して先送りにするという意味ではなくて、条例制定をする方向で、今、調査研究をして、つくる方向でいるということです。 だから、中の規定について、今、細部を調整しているというところで御理解をいただきたいと思います。
○副議長(柳澤眞由美君) 金井文彦議員。 〔8番 金井文彦君 質問席〕
◆8番(金井文彦君) 取りかかっているという認識でいいわけですね。それでは、可能な限り急いで条例制定を進めていただきますようお願いをいたします。 すさまじいスピードで変化をし、先の読めない大変難しい時代への対応を私たちは求められています。昨日よいと思って始めた施策も、あしたにはもう十分なものでなくなっているかもしれません。庁内で行われている仕事も、市民から見たら全く的外れに感じられていることも現実にはあると思います。市長が3月の施政方針の締めくくりにおっしゃったように、職員の皆さんには常に市民の立場に立ち、イマジネーションとクリエーション、この2つの「ソウゾウリョク」を持って任務を遂行していただくことを私からもお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○副議長(柳澤眞由美君) ここで、2時10分まで休憩といたします。 午後1時59分 休憩
---------------------------------------午後2時10分 開議
○議長(和田英幸君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 続いて5番、中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 最後です。頑張りましょう。議席番号5番、中村恒彦です。日本共産党千曲市議団の一員として発言通告に従い、質問します。 大項目1、千曲市の教育について。 小項目1、新たな教員研修制度について。 今年7月に、教員免許更新制が廃止され、それに替わって教員の指導力向上を目的として、新たな研修制度が来年4月から始まります。千曲市内の小中学校で新たに始まる研修制度の時間数や内容など、現時点で決まっていることを教えてください。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 新たな教員研修制度で決まっていることはどうかということでございますが、来月7月に文部科学省から新たな研修制度についての指針が出される予定ですので、それを受けて県教育委員会がテーマや受講頻度等を決定する計画であると聞いております。 したがいまして、現段階では決まった通知がまだ来ておりませんので、私からお答えすることはできません。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 分かりました。それでは、なおさら都合がよいです。 新たな研修制度では、一人一人の教員の研修記録を個別に作成し、学校長がそれを参照し、各教員の能力や経験を踏まえて受講すべき研修を助言することを求めています。 これには多くの問題点が指摘されています。1つ目、校長による押しつけになる可能性がある。2つ目、助言は強制ではないが、人事評価と結びつくと、どんな研修を受けたかで人事評価が左右されるのではないか。3つ目、再三の助言に従わない教員には、職務命令で研修を受けさせることが可能で、応じなければ転任などの処分もあり得る。助言が事実上の強制になるとの懸念がぬぐえない。4つ目、校長の顔色を見て研修を受けるようになり、本来の研修の目的と違ってしまう。 筑波大学の浜田教授は、「新制度は、助言なしでは教員は十分学ばないという前提に立つもので、教員の意欲低下につながりかねない。熱心な教員が自主的に参加する研修に係る費用を公的に補助するなど、指導力向上を後押しする政策を実現すべき」と述べています。 伺います。新たな研修制度は人事評価と切り離し、自主的な研修を尊重した内容にし、負担の軽減を図るべきと考えますが、いかがお考えですか。これから新たな制度を作成されるということですので、これらを十分に加味したものにしていただきたいと思いますので、御所見を伺います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 新たな研修制度は、人事評価と切り離し、自主的な研修を尊重した内容にし、負担軽減を図るべきと考えるが、どうかということでございます。 それについて、今まで県教育委員会では、長野県教員研修体系を策定し、それを基に長野県教員育成指標を示しています。 教員としての資質・能力を、高い倫理観と使命感及び確かな子供の理解、確かな人権感覚と共感力、地域社会と連携・協働する力、目標実現に向け柔軟に対応する力、教育のプロとしての高度な知識と技能とし、キャリアステージに応じた研修が進められてきております。 まだ国の方針や県の計画が示されておりませんので、確かなことは言えませんが、これからも、様々な教育課題に対応し、質の高い教育を保障していくためには、先生方の研修はなくてはならないものではないかと考えております。 議員御指摘のいろいろな課題について、私自身も承知しているところでございますので、先生方一人一人の思いや考えを尊重しながら、また、先生方の働き方改革に逆行することのないよう、十分配慮しながら研修を進めていくことが大事になると考えております。そういうような点で、校長会ともいろいろ話し合いをしながら進めてまいりたいと考えております。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 質問したことについて尊重していただきながら回答していただいたんですが、1つ、人事評価と結びつけないようにお願いしたいということについての御解答がありませんでしたので、そのことについてお願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 人事評価につきまして、やはり校長会ともよく話合いをしながら、それをひっつけてしますと、なかなか大変なことになってくるというような感じがいたします。 やはり教員の自主的な研修一番大事かなと私は思っております。やはり、やってよかったなと思えるような研修になるようにしていかなければいけないかなと思っております。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 趣旨が十分に理解していただけたようですので、次に参りたいと思います。 小項目2、多忙化の解消について。 3月下旬に、県の教育行政のトップである県の教育長が自ら命を絶つという、大変悲しい出来事がありました。私も大変ショックでした。2015年の教育委員会制度の変更により、教育委員長と教育長の仕事が一本化されたことによる多忙化や、新型コロナウイルスへの対応、そして高校入試制度改革が重なったのが原因ではないかとの指摘があります。 伺います。千曲市でも教育委員長と教育長の仕事が一本化されました。市教育長の負担はどう変わったのでしょうか。教育長の仕事が過重になっていることはありませんか、心配しています。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 教育委員長と教育長の仕事が一本化された、教育長の負担はどう変わったか、仕事が過重になっていないかということでございますが、議員に御心配していただきまして、本当にありがとうございます。 私が就任したときには、既に教育委員長と教育長が一本化されておりましたので、負担がどう変わったのか、私自身、実感として分かりません。 しかし、就任とほぼ同じくして、新型コロナウイルス感染症が、瞬く間に全国に拡大しました。 私としましては、学校教育活動における子供たちの安全や社会教育活動における市民の皆様の安全を最優先に考え、対応してまいりました。 保護者の皆様や市民の皆様の御理解と御協力のおかげで、集団感染という状況は回避できたのではないかなと思っておりますが、これからもよろしく御協力のほどをお願いしたいと思います。 現段階では、感染が比較的落ち着きを見せており、学校教育活動や社会教育活動も少しずつ通常の活動に戻りつつあります。 これからも、基本的な感染対策を徹底しながら、教育現場と密に連絡を取るとともに、保護者の皆さんや市民の皆様にも御理解・御協力をいただきながら、学校教育や社会教育の学びを止めないよう諸事業を推進してまいりたいと思っております。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) この前お聞きしたら、それほど長時間残ってやっているということはないということですので、過重ではないと判断して、安心したということで次に進みます。 長野県教職員組合の調査によると、コロナ前の2019年度1か月当たりの県内の小学校教員の平均超過勤務は78時間40分でした。これは、持ち帰りの仕事や本来取るべき休憩時間が取れなかったことも含めての数ですが、これは、過労死ラインの80時間に迫る数字で、大変深刻だと思っています。 今回は、指導要録の記入と教頭の任務の2点に絞って伺います。 年度末の仕事の一つに指導要録の記入があります。負担金を軽減するために端的な記入でよいよということで、例も出されているんですが、なかなかその例に従わず、たくさん書いてしまう教員が多い傾向にあります。現場の校長さんがきちんと指導しないと、いつまでも改善されないと思います。指導要録記入の簡略化などについて具体的な指導をすべきと考えますが、所見を伺います。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 指導要録記入の簡略化など具体的な指導をすべきと考えるが、どうかということでございます。 御承知のように、指導要録は学校教育法施行規則第24条の規定により、作成及び保存が義務づけられているものであり、児童生徒の学籍・指導の過程と結果を記録し、その後の指導及び外部に対する証明等に役立たせるものと原本となる大切な書類でございます。 したがって、記入に当たっては正確さが求められることは言うまでもありません。 議員御指摘のように、長野県教育委員会では、教職員の負担をより軽減し、正確かつ端的に記述していけるよう、児童生徒指導要録記入の手引を示しております。 このようなことから、市教育委員会では、教職員の負担軽減と校務の効率化を図るため、令和2年度より校務支援システム(C4th)導入し、指導要録の作成、保存、送付など、全ての業務を校務用のパソコンで行えるようにいたしました。 また、毎年市内13校全ての学校を訪問し、文書管理、施設設備管理の状況を把握し、指導していますが、その中で指導要録の記入についても点検し、正確かつ端的な記述にするよう指導しているところでございます。 先生方は、非常に真面目でございます。自分で指導したことをしっかりと記録します。6ポイントぐらいの小さい字で桝いっぱいに書きます。そういう先生方が多いです。非常に多くの時間がかかっているなと思いますので、その辺はきちっと正確に、端的でいいからということを指導しておるところでございます。 今後も、公簿として適切に記入・管理され、また教職員の負担軽減につながるよう指導してまいります。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 指導要録については、後で実際に利用するかというと、ほとんど利用されないという実態があります。よその県から送られてきたものを見ると、「特記事項なし」、1行で済んでいる他府県もあるんです。ですので、ぜひ参考にしていただいて、負担の軽減に努めていただきたいと思います。 続いて、教頭先生のことについて伺います。 一般教職員の勤務にも増して、教頭の勤務時間が大変多くなっています。朝が6時半頃にはもう学校に来て門を開け、夜は9時過ぎ、あるいは10時、11時まで残って仕事をする、特に中学校で顕著です。教頭の仕事は幅広く、簡単に言えば、家庭でいうお父さんとお母さんの両方の仕事を全てこなすといった様子です。学校内部での仕事の割り振りを考慮し、もっと教頭の業務を軽減することが必要だと思います。勤務時間を減らすために、早く帰れと言っても仕事が減らなければ早くは帰れません。数字合わせのためにタイムカードを打ってからまた仕事をしたり、家に持ち帰ったりするのでは本末転倒です。 伺います。市内の教職員、とりわけ教頭の勤務実態はどうなっていますか。また、教頭の負担軽減のために具体的な方策をどう考えていますか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 市内の教職員、教頭の勤務実態及び教頭の負担軽減のための具体的方策でございますが、市内の教職員及び教頭の勤務実態ですが、昨年度の12月の調査のデータがございます。市内中学校の教職員1人当たりの時間外勤務平均時間は38.02時間、教頭は、小学校が55.06時間、中学校が72.26時間となっております。 議員御指摘のように、教頭の仕事は多岐にわたり、360度が守備範囲でございます。「木を見て山も見る」、そういう仕事と言えます。教頭の多忙さは十分承知しており、少しでも仕事が軽減できるように、教務主任、副教務主任、あるいは研究主任、それから生徒指導主事、学年主任等、仕事を分担できるところは分担し、組織として仕事を遂行していけるよう指導しておるところでございます。 また、教頭が一人で悩みを抱え込まないために、気軽に相談できるよう教育総務課の指導主事2名で対応に当たっているところでございます。 学校における働き方改革は大変重要であり、今後も学校と連携して推進してまいりたいと思っております。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 私が先ほど示した勤務時間外の時間と今示された時間が大分違うんですけども、これは、統計の取り方等いろいろあるかとは思うんですが、本当に教頭さんの仕事が、小学校で55時間、中学校で72時間というのは、ちょっと現実と合っていないような気がするんです。 現場の校長先生にもう少し様子を聞いていただいて、生の数字を見ていただいて、ぜひとも改善につなげていっていただきたいと思います。問題意識は持っていただいているようですので、そこをぜひお願いしたいと思います。 民間企業は残業手当がありますが、教員には残業手当がありません。民間の場合には、社員に残業させたら手当を払わなければいけませんので、上司からもっと残業時間を減らせという働きかけがあるはずですので、必然的に余分な仕事はなくなります。 でも、教員の場合には、少しでも大事だと思われる仕事は、決して減ることがありません。学校長は、皆教頭を経てから、校長になっていますので、教頭の仕事を減らすために、例えば市の教育委員会も交え、校長先生に検討チームでも作成していただいて、教頭の任務を減らすような具体的な案を練っていただきたいと思います。これについては答弁は要りませんので、ぜひとも今後の参考にしていただきたいと思います。 続きまして、小項目3、宿泊行事の実施について。 新型コロナウイルスの感染により、学校では多くの行事が中止、延期、縮小されています。市内小中学校の今年度の宿泊行事はどの程度実施され、今後、どのような予定ですか。 また、最終的な実施の可否の判断は、どなたが行っているのでしょうか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 宿泊行事の実施について、今年度の宿泊行事の実施状況と今後の予定、最終的な実施の判断についてでございます。 小学校は、5年生が6月下旬から7月中旬にかけてキャンプ、6年生が6月下旬から11月上旬にかけて修学旅行を計画しております。また、中学校は、1・2年生で計画されていた5月の自然体験学習や登山は、7月から9月の間に延期されております。3年生の修学旅行については、4月に計画していた学校は、7月か8月に延期しております。 よって、小中学校とも、これから宿泊学習が始まります。 なお、宿泊行事の実施の可否判断については、学校長そして教育委員会が協議の上決定しております。 いずれにしても、今年度は実施していく方向ということでございます。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) ある中学校の現在の2年生を例に挙げてみます。小学6年生のとき、コロナの影響で東京方面への1泊2日の修学旅行は日帰りの県内旅行に変更されました。中学1年生のときには、1泊の高原学習が一旦延期の上、結局中止となりました。そして、この中学2年生では、5月に予定されていた県外への高原学習も現在延期となっています。3年続けて縮小、中止、延期です。 コロナ禍で、子供たちは友達との会話もスキンシップも制限され、たくさんの我慢をし、寂しい思いをしています。一生懸命打ち込んでいる部活も、その成果を十分発揮する場を制限され、子供たちの健全な成長も心配されています。ストレスいっぱいの子供たちを受け止める大人たちも、また苦労されていると思います。 子供たちの間には、どうせまた中止になるんでしょうと諦めムードさえ広がっており、大変気の毒です。だからこそ、子供たちの大きな楽しみである宿泊学習をどうすれば実施できるのか、目的地の選択や時期、日程のこまめな延長なども検討していただきたいと思います。 そのために一つの策として、キャンセル料を市が負担してはどうでしょう。修学旅行等は、直前でのキャンセルはキャンセル料が発生しますので、早めに中止にしてしまうことがよくあります。その一部でも市が負担できれば、ぎりぎりまで実施の可否の判断を遅らせることができ、結果的に実施の可能性が高まります。キャンセル料については、地方創生臨時交付金の対象になっているケースもありますので、御検討いただきたいと思います。 文部科学省は、修学旅行は子供たちのかけがえのない貴重な思い出となる有意義な教育活動であることから、一律に中止にするのではなく、適正な感染防止策を十分に講じた上で、その実施について特段の配慮をお願いしたいと述べています。 泊を伴う行事について、キャンセル料の負担など、市の財政的支援も含め、なるべく極力実施する方向で検討していただきたいと思いますが、いかがですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小松教育長。 〔教育長 小松信美君 登壇〕
◎教育長(小松信美君) 宿泊行事について、財政的支援も含めなるべく実施の方向で検討してほしいが、どうかということでございますが、一昨年度、昨年度は、計画していた宿泊行事がキャンセルとなった場合に発生するキャンセル料などについては、保護者負担とならないように市として配慮いたしました。今年度も、同様な対応ができればよいと考えております。 宿泊行事は、児童生徒にとって生涯の思い出となる行事であり、教育的価値も大変高い行事であるということは言うまでもありません。しかしながら、子供の命を守る、子供をコロナから守るということが大前提となります。 教育委員会としましても、そして学校も、コロナ禍であっても何とか行かせてあげたいという思いは同じでございますので、千曲市内や目的地の感染状況を踏まえながら、学校ともともに実施については慎重に検討してまいるつもりでございます。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 大人はいつでも行ける、しかし、子供のその時間は決して帰ってきませんので、ぜひとも実施の方向で検討をお願いしたいと思います。 小項目4、給食費に公費で補助を。 新型コロナウイルスやロシアのウクライナ侵攻などが原因で、食材が著しく値上がりしています。市内の学校給食は、食材の値上がりにどう対処していますか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。 〔教育部長 島田栄一君 登壇〕
◎教育部長(島田栄一君) 食材の値上がりにどう対処しているかについてお答えいたします。 食材の物価高騰が、国民の暮らしに深刻な打撃を与える中、学校給食でもその影響を受けつつあります。 食材の高騰の一例を申し上げますと、前回給食費の値上げを行いました令和2年4月の仕入れ価格と今年4月の仕入れ価格を比べますと、キログラム当たりでタマネギが190円から53%上がり290円、ジャガイモが260円から35%上がり350円など、食材全体的に値上がりをしております。 現在の献立における対応といたしましては、値上がり幅の小さい食材への振替で対応をしております。例えば汁物に入れるタマネギについては、量を減らし、大根やニンジンによる代替を行い、同様の栄養価が保たれるよう栄養教諭が献立づくりを工夫しております。同様に、あえ物ではモヤシなどを活用しております。 引き続き経済状況を注視しつつ、献立の工夫を講じながら、安心、安全な給食の提供に努めてまいります。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 現場での大変な御努力が想像できますけれども、本来そのうまみが一番出る食材が別のものに替えられることで、必然的に質が落ちるということは考えられますので、そういったときにはぜひとも財政的な支援が必要かなということで、次にまいります。 食材の値上げに伴い、全国の多くの自治体が給食費の値上げに踏み切っています。食材を変更することで、食事の質が落ちたり、同じ食材を使用するなら量が減ったりするためです。 下伊那郡の根羽村の小中学校では、この4月、給食1食当たり5円値上げしたそうですが、5円で足りる状況には思えません。1食当たり20円値上げすると、年間4,000円の負担増となります。これを機に、給食費無償化に踏み切る自治体も出ているとのことです。 政府は、4月26日に発表した総合緊急対策に、地方創生臨時交付金で学校給食費の負担軽減に向けた自治体の取組を支援する方針を盛り込んでいます。1年限りの措置ですので、翌年以降も継続するには独自に財源を確保する必要があります。 伺います。給食の質や量を確保するために、公費による補助をしてはどうかと考えますが、いかがですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。 〔教育部長 島田栄一君 登壇〕
◎教育部長(島田栄一君) 公費による補助をしてはどうかとのお尋ねでありますが、まず、食材の物価が上昇する中ではございますが、給食費の値上げについては現在考えておりません。 地方創生臨時交付金の活用による保護者の負担軽減については、検討を要する事柄であると認識をしておりますが、今年度から、市では経済的に就学が困難と認められる家庭に対しまして、就学援助制度を拡充いたしました。 この中で、学校給食費については、定額になったら打切りというような定額支援でしたけれども、実費相当分に引き上げて支給いたしますので、既に一定の生活者支援策は講じているものと考えております。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) これは、就学援助を受けている児童生徒が対象であって、ほかの子供たち、生徒には及ばないということですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。 〔教育部長 島田栄一君 登壇〕
◎教育部長(島田栄一君) この就学援助制度につきましては、先ほど申しましたように、経済的に就学が困難と認められる家庭ということで、一定の基準がございまして、その基準に該当した家庭に対しましての支援でございます。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 一般の児童生徒に及ぶような経済支援策ではないということですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 島田教育部長。 〔教育部長 島田栄一君 登壇〕
◎教育部長(島田栄一君) そのとおりでございます。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) それでは、引き続き給食の質が下がらないように、また、保護者負担につながらないように対策をお願いしたいと思います。 続きまして、大項目2の農業について。 小項目1、農地の活用を。 平成30年の千曲農業振興地域整備計画書によりますと、平成27年の耕作放棄地が296ヘクタールに達し、耕作放棄地率は21.4%とあります。 第三次千曲市総合計画では、地域ぐるみの維持管理体制の構築により、遊休農地の解消、荒廃農地の拡大防止及び鳥獣被害対策を推進するとあります。 伺います。千曲市の農地面積に対する耕作放棄地の割合は、24%でよいのですか。 そして、遊休農地の解消のための具体的な方策をお聞きします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 荒井
農業委員会長。 〔
農業委員会長 荒井忠男君 登壇〕
◎
農業委員会長(荒井忠男君) 農業委員会の会長を仰せつかっております。荒井忠男です。日頃、先生方には農業委員会の業務に対しまして、御理解と御協力を賜り、厚く御礼を申し上げます。 ただいま、中村議員のお尋ねでございますけれども、遊休農地解消のための具体的方策についてということでございまして、千曲市の遊休農地の面積は32ヘクタールで、遊休農地の割合といたしましては2.07%でございます。 遊休農地の解消対策といたしましては、農業委員会といたしましては、春と秋、年2回農地パトロールによる現地確認を実施や、農地相談会を市内各地で年8回開催しております。そして、担い手への農地の集積・集約等で遊休農地の解消に努めておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 農業委員会の方々が、様々な取り組みをされているということを知り、大変感謝するところですけれども、農業を取り巻く環境は厳しいものがありますので、引き続きの御努力をお願いして、次の質問にまいります。 日本の食料自給率は37%と言われています。今回の食材の値上げは、日本の食の安全保障が危機的であることを証明しました。市内の至るところで遊休農地が見られます。その反面、米を作っていない農地に、秋から春にかけて麦を栽培し、収穫後、大豆を栽培している農地も多く見られます。業者に農地を提供することで、借り受けた業者が麦や大豆を栽培しているのです。このように農地を活用することで、大気中のCO2を吸収する、洪水対策となる、荒廃農地になるのを防げる、食の安全保障につながるなどのメリットがあります。 農協では、農協組合員の意向を取りまとめ、農地を麦や大豆を栽培する業者と結びつけています。市でも同様に、農協の組合員以外の遊休農地所有者に対して希望を取りまとめ、業者との橋渡しをするようなことはできませんか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 荒井
農業委員会長。 〔
農業委員会長 荒井忠男君 登壇〕
◎
農業委員会長(荒井忠男君) 業者との橋渡しはできないかとのお尋ねでございますけれども、農業委員会では、農地所有者から自分では耕作ができない等の相談を受けたときは、農協に委託可能な農地であるかどうか確認をいただきまして、可能な場合は農協に相談するように勧めております。 また、遊休農地所有者につきましては、利用意向調査というものを行いまして、貸付け希望がある場合は、関係機関と連携いたしまして、担い手への集積・集約を行っております。 今後とも、遊休農地の解消に努めてまいりたいと思います。 それから、貴重なお時間をちょっと頂きまして、一言御礼を申したいと思います。 私ども農業委員は、来月の19日をもちまして3年の任期が終了いたします。そのため、次期農業委員予定者15名を選任しました。その農業委員予定者に対しまして、先般の議会におきまして、全議員の皆さんから、農業委員として承認をいただきましたことに対しまして厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。 また、私事になりますけれども、千曲市の農業委員会の会長といたしまして、2期6年間務めさせていただきました。世のため人のためには何のお役に立つこともできませんでしたけれども、曲がりなりにも今日を迎えることができましたことは、ひとえに先生方の御指導・御協力のたまものと衷心より御礼を申し上げます。 農業委員会は7月20日から新体制になりますが、引き続きまして大所高所から先生方の御教示、お力添えを賜りますことをお願い申し上げ、ただいまの中村議員に対する私の立場での答弁といたします。(拍手)
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) タイミングのよい質問でよかったかなと思っています。 続きまして、水田活用の直接支払交付金について伺います。 肥料、資材の高騰、米価の下落など、農業を取り巻く環境は悪化しています。現在、水田活用直接支払交付金という制度があります。これは、米余りによる価格下落を防ぐため、水田で麦や大豆など転作作物を作ることを奨励して補助金を出す制度ですが、新たな見直しが始まっています。5年間に一度も米を作らなければ、その後は補助金を打ちきるという方針です。今年度から既に始まっています。農地を借り受け、麦や大豆を栽培する先ほどの業者の方は、この交付がなければ経営は成り立たないと言っています。伺います。 1つ目、集団転作でローテーションを組むことで今まで転作が成立していたけれども、だんだん集団として意見がまとまりにくくなってきていると聞きます。市がまとめ役となることはできませんか。 2つ目、水田活用の直接支払交付金の見直しが始まっています。荒廃農地や遊休農地が増えることは、農家だけの問題ではありません。市の認識を伺います。 また、制度を継続するよう国に働きかけるべきと考えますが、いかがですか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林経済部長。 〔経済部長 小林千春君 登壇〕
◎経済部長(小林千春君) 水田活用の直接支援交付金についてでありますが、集団転作によるブロックローテーションにつきましては、これまでも市、JA、担い手農家等で組織いたします千曲市農業再生協議会において、国、県から示された目安値になるよう調整に携わってまいりました。あくまでもこれはお願いベースであり、強制力を持つものではありません。 当市においては、自家消費農家が多数を占める集団転作地域においては協力が得られず、足並みがそろわない現状もございます。 また、水田活用交付金の見直しにつきましては、県から通達があり、先月該当する担い手農家に対し、国の動向についての報告会を実施したところでございます。 県においては、狭小かつ山間急傾斜地の多い県内の地形等も加味しながら、県下各地域の実情等、意見を集約しておりますので、千曲市のこの地域の現状と課題を申し添えるとともに、引き続き県からの情報収集に努めてまいります。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 水田活用の交付金について、これが見直されて廃止されていくという方向に対して、市の認識はどのように考えていらっしゃるかもう一度お願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 小林部長。 〔経済部長 小林千春君 登壇〕
◎経済部長(小林千春君) 市も、先ほど申し上げましたように、担い手と一緒の意見で、困りますということで、実情をきちんと訴えていきたいと考えおります。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 転作が進まないと農地が荒れる、そして、遊休農地から荒廃農地になっていく、これは、日本の食の安全保障にとって重大な問題だと思いますので、今の水田活用の直接支払交付金の制度がそのままでよいかどうかは別として、転作をする農家の方がぜひ続けられるような方策を国に求めていっていただきたいと思います。ぜひともよろしくお願いします。 最後に、小項目3、LED照明の光害の軽減を。 千曲市は、気候変動対策の一つとして、市内の防犯灯を全てLED照明に切り替えました。明るくなったと市民には大変好評です。 しかし、当初から私は、明る過ぎるために何か障害が出るのではないかという心配をしていましたが、ある方からやはりそのようなことを聞いています。 稲や大豆など数ルクスの明るさでも、夜間照明によって穂が出るのが遅れたり成長が遅れたりする、ホウレンソウやアブラナ科は、逆に早期にとうが立ち、花が咲いてしまうなどの弊害が報告されています。これらを光害といいます。 市内でも麦や大豆を栽培されている方から、「いつまでも熟さないので収穫ができない、収穫が遅れる」と、その影響が聞かれます。 市内のLED照明の光害の実態はどうですか。そして、その対策はどのようにしていますか。以上、お願いします。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 竹内
市民環境部長。 〔
市民環境部長 竹内 康君 登壇〕
◎
市民環境部長(竹内康君) LED照明の光害の軽減をについてでございますけれども、市内防犯灯のLED化事業につきましては、令和2年度に設置工事が完了いたしまして、令和3年度より灯具のリース契約が開始されております。 昨年秋に、農業事業者の方より、市に対し、森・雨宮地区において、防犯灯のLED化により大豆等への生育に影響が出ているとの苦情を頂き、現地確認を行いました。その結果、生育に影響が出ている可能性がある13か所につきまして、遮光板や遮光テープの設置及び灯具の方向調整を図る等、光が農作物にかからないように対応いたしました。 今後につきましては、防犯上必要性のあることを十分御理解いただいた上で、必要な箇所には遮光対応及び灯具の方向調整を図る等、対応してまいりたいと考えております。 なお、ながの農業協同組合では、LED照明によります農業被害について、相談事例はないとのことでございました。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 申出のあった雨宮地区等に対策を施したということなんですが、申出のない地域に対して、何か被害はありませんかというような調査をする予定はありますか。
○議長(和田英幸君) 答弁を求めます。 竹内部長。 〔
市民環境部長 竹内 康君 登壇〕
◎
市民環境部長(竹内康君) 何分数がかなり多いものでございますので、もし、差し支えがなければ、地元の方から生活安全課へ連絡を頂ければ、私どものほうで調査をしながら対応してまいりたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
○議長(和田英幸君) 中村恒彦議員。 〔5番 中村恒彦君 質問席〕
◆5番(中村恒彦君) 今後、修理等を行う場合に、明らかにそこに農地があって、作物があるよという場合には、そのときに遮光板を設けるなどの対策をしていっていただければと思います。 以上、私の質問を終わります。
○議長(和田英幸君) 以上で、一般質問は終わりました。
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△日程第2 議案審議
△議案第28号 千曲
市金銭物品等の寄附募集に関する条例を廃止する条例制定について
△議案第29号 令和4年度千曲
市一般会計補正予算(第2号)の議定について
△議案第30号 令和4年度千曲
市介護保険特別会計補正予算(第1号)の議定について
△議案第31号 市道路線の認定について
○議長(和田英幸君) 日程第2、議案審議。 議案第28号から議案第31号までを一括議題といたします。 以上、4議案については、質疑の通告がありませんので、お手元に配付いたしました議案付託表記載のとおり、関係常任委員会に付託いたします。 請願等の受理についてを議題といたします。 本定例会において受理した請願は、お手元に配付いたしました請願文書表記載のとおり、建設経済常任委員会に付託いたします。 陳情につきましては、陳情等文書表記載のとおり、陳情の写しのデータを配信いたしました。 以上で、本日の日程は終了いたしました。 これをもちまして、本日の会議を散会といたします。お疲れさまでした。 午後2時59分 散会
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